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雨のシンクロ

眠れぬ夜に思うこと

しずかな時間が気持ちいいということ

梅雨時期特有の肌の声

ハーブオイルですうすうと沈める

雨の日に届いた手紙には

雨の日のことが書いてあり

欲しいなと思っていた切手が同封されていた


雨の日の畑から

豆の蔓を伝う雫の写真を送った

遠く離れたオフィスにまで

みずみずしさが伝わったよう


水の珠の連なりを眺めていたら

耳元で揺れるアクセサリーのイメージが浮かぶ

どんな素材でもって表現できるのだろう

こんなにうつくしいものを


そんなことを昼に考えていたら

夜に声に出して読んだ本の一節と重なった


自然に在る木々たちは

ただ生を全うする姿がうつくしいのであって

そこには欲などなく

だからこそうつくしいのであって

それを人の手で生み出すことは

到底叶わないのだ


そんなことが書いてあったように思う

深夜の曖昧な記憶を辿る限り


それにしても

夜寝る前にゆっくり淹れた珈琲はおいしかった

African Moon という名の豆だった


新月が近い



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