久しぶりの静かな夜

恋人の家族ゴタゴタ問題が発生してから早1ヶ月半。

本当に久しぶりに静かな夜を過ごしている。
というか自分でも気付いていなかったのだ。このゴタゴタが自分の精神状態をも大分追い詰めていたことに。

平和だった2ヶ月前は、夜に紅茶を淹れて英語の勉強をするのが好きだった。彼に以前貰ったお香を焚きながら。

連日の暑さもありエアコンの快適温度がよく分からず、気付けば紅茶を淹れることもなくなっていた。
エアコンの風が少し怖くて、お香を焚くこともなくなっていた。

ただ勉強だけしていた。
それでもこのゴタゴタ以来勉強の質がかなり落ちていたのは否めなかった。やらなければならないと分かっているのに、最低限でしか出来ない自分が彼以外にも私を追い詰めていた。

自分が精神的に少し追い詰められているのを彼のせいにしたくなかった。だって彼はもっと辛い状況にいるのだから。
そう思っていた。

今少し自分に甘い私なら思う。
私も1ヶ月半よく頑張っていたと。
彼は私の恋人だから私も全く関係がないとは言えないけれど、彼の家族問題という私の全く手の及ばぬところで彼が突然日々元気がなくなっていくのを感じているのは正直とても辛かった。
まあ今もある程度の辛さはあるのだけど。

久しぶりに精神的に大分落ち着いて、久しぶりに紅茶を淹れて、久しぶりにお香を焚いて、ふと気付いた。
彼が現状私よりも遥かにしんどいのには変わりないけれど、私も私なりに大分しんどかったんだなと。

彼が距離を置きたいと言わなければ、私は私のしんどさに気付いてあげられず無理やり自分を動かし続けていただろう。
その状態で動かし続けていたら余計に不安を感じ易くなっていただろう。

今が辛い彼には少し申し訳ないが、彼のその提案に今初めて感謝している。

こんなことをのんきに考えている私は冷たい彼女なのかもしれない。
だが、私は何としてでも彼を守りたいのだ。大事な大事な私の恋人だから。
そのためにはまず私が私自身を労ってやらねばならない。



時の経過と共に、彼の辛さが少しでも軽減されるといい。そう切に願う。

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