動物の世界を描いた漫画、「差別表現」により公開停止《ジャンプルーキー》 に見る、動物を主題にした作品を作者が作る際の注意点

https://ncode.syosetu.com/n4856bm/      
ライオンとシマウマの話 (syosetu.com)

動物を使って現実問題を描こうとする私の作品「ライオンとシマウマの話」のフォロワーが増えるのはうれしいが、こうした作品を作る際、作者に絶対に気を付けてほしい点がある。

それは、
『草食獣と肉食獣を表すときに、弱肉強食という単語を使うな』
という事である。

弱肉強食ではなく、適者適応とか別な語を当てよう。
ダーウィン論じたいが差別と偏見にまみれていると指弾されている歴史的観点からも、必要がないなら、あの時代の語の使い方は避けたほうがいい。
草食獣と肉食獣は『弱肉強食関係にない』という事はもはや一般論化しており、いかなる言い訳をしても草食獣は弱いという表現は「差別表現ではない」という事は、今日、通じない。

草食獣は弱くないし、肉食獣は強くない

という事は、絶対に肝に銘じろ。
弱肉強食』は現実では存在しないので、学術的にも間違った当て字である。言ってしまえば『ネトウヨ』のような、レッテル貼りに近い。

現実の人間同士でも弱い民族が迫害されているわけではないし、難民は強い民族との軋轢によって難民となっているわけでもないので、表現としても不適当である、と言うほかはない。
例えば、これは人権派左翼を自称するものによくあるが、
『クルド人は弱い民族だ(だから難民になっている)』
『クルド人に強圧的なトルコ人は(…以下、人格攻撃)』
という表現は印象操作や差別表現であることと同じだ。
日本において移民の横暴が取りざたされているが、彼らが弱い民族というレッテル貼りも、逆に犯罪性を声高に煽る表現も、同様の問題を孕んでいる。
どちらかを下に見た瞬間、それは差別である。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?