小説ですわよの番外編ですわよ4-3
※↑の続きです。
珊瑚は最寄りの裏筋駅へ戻り、コンビニのATMで、さきほど失敗した稼ぎの穴埋め分を引き出す。思わずため息が漏れた。この口座はお年玉や短期バイトで貯めた金が入っており、母が管理してくれていた。本当ならば大学へ進学した際、珊瑚が自由に使えるようになるものだった。将来のため有効に使ってほしいという愛が込められたものだ。しかしクソオヤジが戻り、母は万が一のために予定を早めて、珊瑚に渡した。いざというときは、この金で遠くへ逃げろとも言われた。だが、できようもない。そ