小説ですわよ第3部ですわよ2-4
※↑の続きです。
1984年 4月8日 日曜日 13時半過ぎ 仏滅。
ピンピンカートン事務所の3階。現在ではイチコと軍団が雑魚寝する居住スペースとなっているが、この時は綾子とイチコが暮らしていた。ちなみに岸田は1回の駐車場スペースにある犬小屋で生活している(彼の正体は綾子の使い魔である狼であるため、さして不満はなかった)。
春の陽光が窓から差しこみ、綾子とイチコを散歩へ誘うが、ふたりは部屋の一角に置かれたテレビにかじりついていた。流しで岸田が皿を洗う音が、少しうるさい