小説ですわよ第2部ですわよ3-8
※↑の続きです。
割れた機械蜘蛛の頭部をまじまじと見下ろしてから、イチコが舞と珊瑚へ振り向く。
「ぱっくりピスタチオ」
「イチコさん!」
「イチコさん!」
舞と珊瑚のお叱りが入り、イチコはしょんぼりと頭を掻いた。今は、ずんの飯尾をやっている場合ではない。
マサヨは頭だけになった愛助を、きつく抱きしめた。顔面のディスプレイは電源が切れかかっているのか、不規則に点滅している。
「愛助! 愛助!」
「マサ……ヨ?」
「あたしがわかるの!?」
「もちろんナリ。わ、ワガハイ“