小説ですわよ第2部ですわよ3-4
舞とマサヨが外階段から1階駐車場へ降りると、ピンキーセプターが出発するところだった。イチコが運転席の窓から顔を出す。
「お先に~」
「はい、現場で。七宝さんもファイト!」
助手席の珊瑚が小さく手を振るので、こちらも同様に返した。ピンキーセプターは滑るように走り出していく。
「さてと、あたしらのMM号は……うわ」
マサヨの顔は、害虫と遭遇しかたのように歪む。
理由は聞くまでもない。その改造キャンピングカーは、シェルの側面は大きな窓――マジックミラーになっていて内部は見え