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ありそうでなかったADHDのセルフケアマンガ:「マンガでわかる大人のADHDコントロールガイド 」 

今回は、ありそうでなかった成人ADHDのセルフケアのためのマンガ本
「マンガでわかる大人のADHDコントロールガイド 」
のススメです。

「マンガでわかる大人のADHDコントロールガイド 」 – 2015/11/18
福西 勇夫 (著), 福西 朱美 (著)
https://amzn.asia/d/aJE5pgv

2000年代以降、発達障害がブームとなってしばらく経ちます。
もう数多の発達障害関連本が出版されていますが、
そのほとんどは専門家が誰かに説明してくれるような発達障害についての解説本です。
発達障害の特性について、誰かに伝えたい、知ってほしい、といった内容の本が圧倒的に多い。
まず総論的な知識を持つことは支援者や専門家にとってはとても大切な事ではあるのですが、
個別の事例、当事者本人やその家族にはあまり役に立たないことがあります。
 
<あなたのことはこういうふうに説明できます!>と言われたって、
「で?どうすりゃいいのさ?」に応えてくれなければ意味がない。
そんな思いの方が多いはず。
もちろん、その「どうしたら?」の気持ちを引き出すことは診断であったり知識をつけることの大切な役割ではあるのですが。
 
専門家がその「で?」にどのように応えているかというと、
効いたり効かなかったりする薬を出すことでその場を収めようとしてみたり、
何とか療法を万能であるかのように振り回してみたり、
<そう言われたってやっていくしかない>とバカみたいなことを返してガッカリさせてみたり(私です)。
 
 
「じゃあ、どうすればいいのさ?」
そのあまり役に立ちもしない専門家から離れて、
自分で知識を求めて自衛していただきたい。
人に与えてもらう知識はほとんど役に立ちませんが、
自ら求めて巡り合った知識は経験と結びついて知恵になります。
 
そのためにお勧めなのがこれまでお勧めしてきた借金玉さんの本であったり、
今回の「マンガでわかる大人のADHDコントロールガイド 」です。
 https://amzn.asia/d/aJE5pgv

 発達障害、ADHDの「トレーニング」だとか、「認知行動療法」だとか、
セルフヘルプをうたう本も数多く出ていますが、
我田引水が鼻についたり、
手に取るハードルが高かったりして、
なかなか活字を読む習慣のない方にお勧めできる本はありません。
 
でもこの本であれば、ADHDに限らず不注意や実行機能の障害に悩む人すべてにお勧めできます。
 

ありそうでなかった、マンガでのADHDのセルフヘルプ本。
マンガで具体的に例示してあるため、個人差があって当然であることなどが違和感なく入ってきます。
 
症状の列記や解説にとどまらず、
対策を届けようとする姿勢、
そして「対策することが必要なんだ」というメッセージが自然に伝わってきます。
不注意や実行機能の障害に悩む発達障害当事者やその人に悩む関係者、支援者、すべての人に価値ある本です。
 
自称ADHDの人はまず読んでいただいたら良いと思う。
この本を読んで対策したら、別に医療機関に行く必要なんてなくなるかも。
 
私が特におすすめなのは第3章です。
第3章 自分でできるADHD対処術
ADHD克服法
自分のADHDを知ろう
決定的瞬間について
ADHD的時間管理術
ADHD的タスク管理術
ADHD的片づけ術 ほか

こんな本を探していた方は是非手に取ってみてください。

この項ここまで


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