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産業メンタルヘルスコンサルタント メンタルケアに特化した産業医・精神科医。産業医事務所…

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産業メンタルヘルスコンサルタント メンタルケアに特化した産業医・精神科医。産業医事務所のなかの人。メンタル対策の解決と限界を企業に。上司や労務担当者の「次にどうすればいいのか」を支えます。

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「産業メンタルヘルスコンサルタント」の自己紹介

メンタルケアに特化した産業医であり精神科医です。 産業医・労働衛生コンサルタント事務所を開設しました。 関連資格はいろいろ持ってますが、省略。 一般に対応がめんどくさいと思われがちな、 いわゆる「発達障害」やいろんな「うつ」への対応が得意分野というか、 好物です。 解決志向アプローチと法的根拠、医学的根拠に基づいて、上司や労務担当者の「次にどうすればいいのか」という疑問に答え、解決と限界を企業に提供します。 noteでは、職場のメンタルヘルス対策や精神医療にまつわること

    • 「ニューロダイバーシティ」なるもの

      なんだか最近、ニュースなどで「ニューロダイバーシティ」という言葉が目につきます。 「企業がいまこそニューロダイバーシティに本気で取り組むべき理由」 DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー こんな記事。 企業が発達障害などの特性を持つ人に対して、障害者雇用ではなく貴重な戦力として活用していきたい、そういった視点からであるようです。 いま、力を発揮できないでいる人に能力発揮してもらおうよ、と。 そんなニューロダイバーシティ:NDについて、精神科産業医として思うところ

      • 続「ACTからオープンダイアローグへ」に参加して 二極化する精神科医療と自分はどうしたいのか

        前回は高木俊介先生の研修会「ACTからオープンダイアローグへ」に参加し、 ACT-Kの活動がAnticipation Dialogue:未来語りのダイアローグにたどり着き、活動が次なるステージに向かうことができた、というところまででした。 今回は、そのACTの現状や精神医療の現状から、 これからの精神医療や自分自身がどうなっていくのかを考えたことを書いてみます。 |世界の、日本のACTのこれから| 研修会の中で、 アメリカでACTの生まれてきた背景とその歴史的経過、 フィ

        • 研修会「ACTからオープンダイアローグへ」に参加して

          都内某所で、高木俊介先生の研修会「ACT(包括的地域生活支援プログラム)からオープンダイアローグへ」に参加しました。 率直なところ、当初はあまり期待していなかったというか、 この内容をぜひ聞きたい!というよりは、 「久しぶりに対面の研修に参加したいなー」という欲求が参加を決めた動機でした。 高木先生のことも、今回調べてみて初めて「あ、ACT-Kの人なんだ、この本書いた方だったんだ」などと知ったくらいで。 恥 そんなところから参加してみましたが、 現地で一期一会の場で受ける

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          「打たれ弱過ぎる若者をなんとかしたい!さとり世代のメンタル不調への対処法」

          適応障害、未熟型うつなど、 本人要因の強いうつ状態に対して、 職場のメンタルヘルス場面でどのように対応すればよいのか。 私の産業メンタルヘルスの師匠、松崎一葉先生の記事を紹介します。 「打たれ弱過ぎる若者をなんとかしたい!さとり世代のメンタル不調への対処法」 https://sangyoui-navi.jp/blog/55 あ、念のために書き記しますが、エムステージの宣伝ではありません。 こういうのを求める人には悪くない会社さんかもしれません。 いちおうライバルです。蟻

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          ありそうでなかったADHDのセルフケアマンガ:「マンガでわかる大人のADHDコントロールガイド 」 

          今回は、ありそうでなかった成人ADHDのセルフケアのためのマンガ本 「マンガでわかる大人のADHDコントロールガイド 」 のススメです。 「マンガでわかる大人のADHDコントロールガイド 」 – 2015/11/18 福西 勇夫 (著), 福西 朱美 (著) https://amzn.asia/d/aJE5pgv 2000年代以降、発達障害がブームとなってしばらく経ちます。 もう数多の発達障害関連本が出版されていますが、 そのほとんどは専門家が誰かに説明してくれるような発

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          ”全ての会社は「部族」である” 「発達障害の僕が『食える人』に変わった すごい仕事術」:借金玉さんの本その2

          前回の「発達障害サバイバルガイド」に続いて借金玉さんの本。おすすめ。 かなり高機能の発達障害当事者である著者「借金玉」さんが、 自身の病状や特性に振り回されながらも、 「仕事」をしていくためにどのように意識低く対策しているのか、 そんな本。 表紙を見てもらえばわかる通り、脱力系なアプローチで、 でも内容はわかりやすくも趣深い。 「発達障害の僕が『食える人』に変わった すごい仕事術」 – 2018/5/25 借金玉 (著) https://amzn.asia/d/6grsIU

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          ”サバイバルガイド”というタイトルが刺さる人は読んでほしい:「発達障害サバイバルガイド 『あたりまえ』がやれない僕らがどうにか生きていくコツ47」 借金玉さんの本

          なんでかお勧めするのが遅れていましたが、 じつは世にある発達障害者当事者の中で、一番おすすめな著者の本です。 「発達障害サバイバルガイド 『あたりまえ』がやれない僕らがどうにか生きていくコツ47」 2020/7/30 借金玉 (著) https://amzn.asia/d/gBOxav6 かなり高機能の発達障害当事者である著者「借金玉」さんが、 自身の病状や特性に振り回されながらも、 ライフハックという形で、この世をどのようにサバイバルしていくか、それを伝えようとまとめ

          ”サバイバルガイド”というタイトルが刺さる人は読んでほしい:「発達障害サバイバルガイド 『あたりまえ』がやれない僕らがどうにか生きていくコツ47」 借金玉さんの本

          本の選び方、読み取り方について思うこと

          読書をする人です。 業界の人として、頭でっかちのマニアとしていろいろ読んできて、 自分が求めるような本の傾向というか、 どのように本ができてくるのか、 どんな本を自分は良い本だと感じるのか、そんなことも見えてきたので、 佐藤優さん、池上彰さんといった知の巨人に憧れる者として、 本の読み方、選び方を書いてみます。 精神医療業界の本を思い浮かべて書いてますが、どんな業界でも似通っていることだろうと思います。 |本の枠組み| 本は、 ・書き手の属性 ・想定する読者 ・伝えたい

          本の選び方、読み取り方について思うこと

          刺激になった本:「POSITIVE DEVIANCE(ポジティブデビアンス)」 ポジティブな例外探しとそれをどのようにコミュニティに広げるか

          今回は刺激的だった本の話。 「POSITIVE DEVIANCE(ポジティブデビアンス): 学習する組織に進化する問題解決アプローチ」 https://amzn.asia/d/fsiYsoh ポジティブデビアンスPDとは耳慣れない言葉ですが、いったい何でしょう? この本の解説によれば、 「ポジティブデビアンス(PD)とは、同じコミュニティや組織などで、問題が発生している悪条件の現場のなかで良い結果を出している「逸脱者」です。このPDが成果を出したプロセスを問題解決につな

          刺激になった本:「POSITIVE DEVIANCE(ポジティブデビアンス)」 ポジティブな例外探しとそれをどのようにコミュニティに広げるか

          良い本:「わが子がギフティッドかもしれないと思ったら」 →「ギフティッド」とついている章は読まなくて良い

          ギフティッド:Gifted、あるいはギフテッド(私はこっちの方が好き) 「(神から)才能を贈られた特別な存在」ということから、生まれつき特別な才能を有している子の事。 日本語で「天賦の才」という言葉の通りですね。 「わが子がギフティッドかもしれないと思ったら: 問題解決と飛躍のための実践的ガイド」 https://amzn.asia/d/fHS0ytI は、そんなギフテッドの子育てに悩む親のための本、であるらしい。 原題は“A Parents Guide to Gift

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          「パワハラ」と産業医 その2 お勧めの本

          「パワハラ」は産業医にとって、 関連分野であっても主戦場ではないので、 どうも腰が引けてしまうことがある、と前回は書きました。 といって企業の中で起きる問題の解決を支援するのは産業医の役目。 いざ関わるとなればあちこちのサイトやら成書やらを当たります。 読み手に合わせた成書を推薦できることはイケてる産業医の役目のひとつではないかしら。 「パワハラ」というものがどのように定義されるのか、については、 もはや法律的な課題になるので、 どのような本を読んでいただいてもそれほど間

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          「パワハラ」というものに産業医が関わるとき その1

          産業医として働いていると、パワハラに関連した依頼を受けることがある。 パワハラを受けているので相談したい、 自分に対してではない上司のパワハラを止めさせたい、 という個別相談のこともあれば、 パワハラについてレクチャーしてほしい、 といった企業の管理業務としての依頼もある。 個別の相談であれば、 精神科産業医であるからして、何としてもやり様はある。 自分が知らないことであっても<いっしょに調べながら取り組みましょう>とはできるから。 ただし、企業の管理業務としての依頼につ

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          こんな精神科クリニックは地雷かもしれない その2

          要注意な、お勧めしかねる精神科クリニック、そのHPの話の続きです。 |Youは、なしてその場所に?| HPを見てもクリニックの設置理由、何故その地で開業したのかが不明 出身地である、近隣の病院に勤務していたなどのストーリーが書かれていない。 それだけで悪いとは言わないが、院長はそんな考えて当然の物語すらも考えられない人物であるということ。 |クリニックの名称が地名、院長の姓などではない| クリニックの名前の由来が不明。 地名、院長の姓などではない。 開設のストーリーと

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          お勧めできないメンタルクリニックの特徴を考えてみた。 その1

          世の中にはさまざまなメンタルクリニック、精神科診療所があります。 大都市では駅前ビル診がいくつも並んでいるのはもはや珍しくもありません。 でも残念ながら、どこでも大丈夫、とは言いかねる現実があります。 いざ、自分の顧客企業の従業員さんがかかろうという時に、どんな視点で情報を集めたらよいのか。 要注意な、お勧めしかねるメンタルクリニック、そのHPを考えてみました。 |「診断書売ります!」の悪徳医療業者は論外| 金儲けが悪いとは思わないが、モラルハザードを誘導するのは“悪

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          子育て、しつけに悩んでいる方に出会った時にお勧めする本

          ビジネスマンの大きな悩み事のひとつに「子育てってどうしたらいいの?」があります。 子育てに悩む親御さんは実に多い。 顧客企業の従業員さんであったり、であう患者さんであったり、自分の仲間であったり。 そんなときにお勧めする本。 子どもを持つかどうか、何人授かるか、なんて悩みもありますが、 子どもを授かったら授かったでまた悩ましい。 どのように教育を付けるか、 幼小のお受験をするのか、中学受験をするのか、などは、 地域差やかけられるコスト、その親の考えなどで決まってくるので、

          子育て、しつけに悩んでいる方に出会った時にお勧めする本