蜘蛛の糸

お釈迦様もお人が悪い。カンダタの性格からしてこの結末は予測できた。「かくすればかくなるものと」の吉田松陰もびっくり。さすが元王族の遊び。カイジをいたぶる金持ちの気持ち。希望つきの絶望ってやつが一番始末に悪い。地獄の底に地獄があるとは、カンダタ様でも気がつくめぇ。サンジャヤが後で見に行ったら、無造作に放り出された糸に、一人分の体重で切れるような細工がしてあったそうな。龍之介は端から自分を許すつもりはなかったようだ。どんな罪かは知らないが、下世話なものではなく、原罪に近い、高尚かつ哲学的なものだったのでしょう。    激怒獣メロスでも邪知暴虐のディオニスを許した。それが太宰が芥川賞を獲れなかった原因なのでしょうか。「待つ方と待たせる方、どっちが辛いかね。」って、待つ方に決まってんだろ。この野郎。吞気に将棋なんか指してんじゃねぇ。     

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