見出し画像

チャットモンチーとの幸福な再会

 高校時代、チャットモンチーが流行っていた。友人たちとカラオケに行けば、毎回誰か一人はシャングリラを歌っていた。だからシャングリラだけは知っていた。いい曲だとも思っていた。でも、もっとチャットモンチーを聞いてみようとはしなかった。あのボーカルの可愛らしい歌声が当時のわたしはなぜか苦手だった。そのまま大学時代を通り過ぎ社会人になって、今更チャットモンチーにハマりだした。
 まだベスト盤しか聞けていないけれど、それをぐるぐると何周も聞いている。中でも「8cmのピンヒール」という歌がとても好きだ。ピンヒールなんて履いたことがない人間が、何回も繰り返し聞いている。
 こうなったきっかけは、Spotifyのおすすめに出てきたこと。大人になって自分の好みも変わってきたし他に聞きたい曲もないし、試しに聞いてみようと思い立って聞いてみたら、すごくよかった。確かに最初はあの可愛らしさが気になっていたんだけれど、徐々にそれが癖になっていく。むしろあの可愛らしい声で暗いことを歌っているのがたまらなくいい。
 たかだか一曲を聞いただけで、しかも歌声がちょっと苦手くらいで、食わず嫌いならぬ聞かず嫌いをしてはいけないと改めて反省した出来事となった。

この記事が参加している募集

#創作大賞2024

書いてみる

締切:

生きていく糧になります。本当にありがとうございます。