この時期はぐちゃぐちゃ描き

2月はインフルだなんだと流行ってたり
一方で卒園式に向けての準備で
園全体に緊張感漂ってたりで
毎年なんだか、みんな落ち着かない気がする。
お休みも多いし。

そんな時期だから
気楽に
ぐちゃぐちゃ描きを楽しむことにしている

ま、でも、クラスとしての体裁もとらねばならず
ぐちゃぐちゃを最終的に
ラーメンとしてまとめている
これが毎年おもしろいし、盛り上がる。

ぐちゃぐちゃ描きした麺なんだか、
スープなんだかの上に
好きなトッピングを描こう

一番人気は毎年、のり!
不動の1位(わたし調べ)

あとは、コーンやら、肉やら。

描きやすいからか、
ネギもわりと描かれる。

女子たちは、わりと、
ラーメン、具をしっかりかきわけるが
男子たちは、かくうちに
興奮してきてカオス化する
ぜんぶ混ぜ状態。
形はない、色のみで表現されていく。
抽象画「ラーメン」

そして、ラーメンの具??
というものも登場し始める

「見てみて〜」のお呼びがあちこちからかかる

「のりと、ねぎと、モモと、いちごジャム」
「・・・ほう、、いちごジャム」
「いちごジャムいれるとおいしくなるよ」

ラーメンやのおやじさんが
秘伝の隠し味をこっそり教えるみたいな真剣なまなざしと純粋な口調に
今度やってみようかな、
と思わせるくらいのパワーがあった。
あぶないあぶない

「見て〜」
麺の上に赤で笑顔がどーんと描かれている
「笑っているお顔だね〜。ラーメン食べて嬉しいのかな。」
「ケチャップで描いたんだよ」
そりゃ、当然、ケチャップでしょ
という顔。
ラーメンとオムライスのコラボ?!
商品開発の域?

「せんせえ〜」
また呼ばれた。
青い丸を指さして
「青いの、なんだと思う?」
「・・・ドラえもん?」
ぎゃははは〜とうれしそう

そのあと、担任の先生に
「ドラえもんラーメン描いたんだよ」
と話して戸惑わせていた

そうかと思うと
茶色で塗ったところを指して
「スープ!」
こういうやりとりの後だと
おお!スープを認識していたか!
と目頭が熱くなる

「ねえ〜」
「は〜い」
「水色使いたいけど、水色のラーメンの具って何?」
・・・好きに描いたらいいさ、あなたのラーメンだもの。描いたら思いつくかもよ

男子たちのカオスっぷりに
女子たちもなにかしたくなって
ウズウズしてくるみたい
「アイスとこっちは桃」
と見せてくれた。

はい、でも、女子たちは
ラーメンを丸で囲みどんぶりとし、
その外側にアイスや桃を描いていた

わたしもなんか描きたい!
でも、ラーメンの中に描くのはなんか違う!
そうだ!どんぶりを描けばいいんだわ!
と思ったかどうかは知らないが
葛藤を乗越えた痕跡、
創意工夫の印が「どんぶりの丸」にあるかと思うと
こちらもムネアツ。
よく社会性を保ちつつ、
自分のやりたいことも、しっかりやりとげました。

この回は毎年担任の先生も笑いっぱなし。
なかなかよい時間。笑ってるうちに春がくるね

クラスの終わり。
「終わりの挨拶するよ。
ラーメンは机の上、手はおひざ」
そのとたんに一斉に
「いただきます」
と自分のラーメンに手を合わせた。

ちがーう、その挨拶ではない
最後まで笑わせてくれる

退出時
色もたくさん使って、
あれこれ斬新なトッピングを描いていた男子が
「あ!お母さん、ネギすきなのに、ネギ描き忘れた。あ〜!」

くやしがりながら出ていった。

#幼児とアート








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