思いやりのやさしさ

私は、自分の「やさしさ」というのは、自分の弱さから来るものと感じていて、あまり好きではありません。
ではどんな「やさしさ」が自分の求めるものかというと、言葉にするのはなかなかうまくできていませんでした。


対義語的に、強さから来るやさしさというのもあります。
昔読んだ物語で、狩の獲物となっているうさぎを、身を挺して守る主人公を「強さを伴ったやさしさ」と表現していて、そういうものに憧れたこともありましたが、自分の求めるやさしさとは少し違うようでした。

今日、道を歩いていて、私を追い抜いていった方が、少し先のところで石ころを蹴飛ばした音が聞こえました。
もしかすると、点字ブロックの上に乗っかっていた石を避けてくれたのかも?と思いました。

このとき、こういうやさしさが私の求めるものなのかもしれないと思いました。
押し付けるでもなく、気付かれることもないようなそっとした思いやり。

そういうやさしさを行動にするのは簡単ではないけれど、誰も知らないようなところで誰かのために役立つ何かをできる人間になりたいと思いました。


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