小学生の盲人体験の意義と役割とは?

人づてに、小学校で盲人体験というのが行われたと聞きました。
私が小学生のときにも、身体障害者の話を聞くという時間があったのを思い出しました。
体験した小学生は、アイマスクをして誘導されながら歩行したそうですが、怖かったので下から覗いちゃった、というような感想だったそうです。

こういう体験は色々なところで行われていますが、「怖かった」、「見えると安心する」という感想を聞きます。
私に白杖の使い方を教えてくれた先生はそれでは不十分で、そこから視覚障害者はどんな情報を得ているのかを気づいたりする必要があるとおっしゃっていました。
私なりにそのことを少し掘り下げたいと思います。
この体験のねらいをどこに置くのかによりますが、小学生であれば
障害者という存在を知る
自分とは違うものの見方を知る
他人へ配慮するときに何が必要かを考える
といったところでしょうか。
私が子供の頃、まだ障害者という存在をよくわかっておらず、物にぶつかって誰もいないところに謝っている視覚障害者を見て怖いと思ったことがありました。
それは、今から思えば単に見えないからぶつかったものが人だと思ったので速攻で謝罪の言葉を口にしていただけなのですが、見えない人や見えにくい人という存在を知らなかった当時の私の感想はただ怖い人、変な人、というものでした。
そうした存在を知ることで、少なくとも怖いとか、危害を加える存在ではないことを知るのも大事なことだと思います。

それから、見えない代わりに音やにおい、触ることでたくさんの情報が得られること、だから視覚障害者が困っているときに何をしたらよいかということを知ってもらえると、その方のものの見方が豊かになるし、私たちが困っているときに助けてもらえてウインウインではないかと思います。

この3つをねらいとする場合、私ならこんな体験会にします。
まず3人1組にし、一人にはアイマスクをつけて盲人体験をしてもらいます(Aさん)。もう一人はそれをサポートし(bさん)、最後の一人は客観的にサポートの良いと思ったこと、悪いと思ったところをチェックします(cさん)。
この役割をローテーションで、全員で3つの役割を体験します。
体験の内容は、まず座って、テーブルの上に並べたさまざまな触り心地の紙を触ってもらいます。
そこで、同じ触り心地の紙ごとにペアを作るというゲームをしてもらいます。
かかった時間を測定し、競争させてもいいでしょう。
そうして見えなくてもできる、という体験をしてもらいたいです。
また、cさんが見ていてどう思ったか、こうすればよりAさんが作業しやすくなるかなどの意見交換ができれば、より考察が深まりそうです。
ここで、視覚障害者にも参加してもらい、自分たち小学生との違いを考えてもらいながら触れ合う機会を作るのもよいでしょう。

さらに、体育館にざらざらするシートを敷いたて点字ブロックの代わりにします。
その途中に卵のパックを切ったものなど踏むと音が出るものを置いたスペースを作って、てそこを歩きます。
これは話に聞いた盲人体験と似ていますが、最初はAさんが一人で何も持たずに歩けるかを考えてもらい、次に白杖を持たせ、簡単に使い方を教えてざらざらシートの上を歩いてもらいます。
危なくないよう、ここでは1mも歩けたら終了で。
そのゴールには、鳥の鳴き声とか自販機の音といった音声を印にすると面白いと思います。
そのご、bさんに誘導してもらいながら歩く体験をしてもらいます。
卵パックにどんな印象を持つかなど、色々な刺激が得られるのではないかと思います。
途中にお菓子のにおいをさせたり、人が近づくと動くおもちゃを置いたりしても楽しそうです。
これもテーブルでの活動と同様に、3人で役割をローテーションしてもらいます。

これらの活動をしてみたら、自分以外のものの見方、感じ方、世界は色々なものからできていることを改めて感じる子も出てくるかもしれません。

こういう企画を考えるのって好きなんですよね。
車椅子や聴覚障害体験、そのた色々なことができなすね。
ワクワクします🎵

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