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ナウい投資先には注意しよう

ナウいとは、「現代的」「流行に乗っている」などを意味する俗語である。この俗語は英語の「NOW」を形容詞化したもので、「ナウっちい」「ナウに行こう」などの用例や、「いまい」などの類義語がある。

出典:Wikipedia

自分が中学生くらいの頃に流行った「ナウい」というワードがある。今では死語になっていて使用すると恥ずかしい人認定されてしまう。

君はよく「ワンチャン」というワードを使うが、そのうちに死語リスト入りするかもしれないぞ。

投資界隈では次から次に流行り物をリリースしては投資家に売り込んでいる。そして最近の彼らの「ナウな」投資先は以下のようだ。

上場していない非公開株や株式以外の不動産をはじめとした資産に投資するもので、オルタナティブ投資とかプライベートエクイティ(PE)投資とか称されるものだ。

投資先は評価が難しく流動性の低い、つまり売りたい時に迅速に売却できないような資産が多い。ファンドによってはビンテージカーや希少価値のあるワイン、美術品などにも投資するらしい。

ブラックロックのような外資系の投資会社をはじめ、国内でも各社が運用商品を投入する予定とのことたが、従来は機関投資家が運用資産のほんの一部に組み入れていたものだ。

自分も以前に以下記事で紹介している。
この時は手数料の高さに驚愕して紹介したのだが、少し前に日本経済新聞社に気になる記事が出ていた(一面ではなく非常に小さい記事だ)

記事の表題は「プライベート資産回収に逆風」というもので、同社の米国局からの記事。内容はこういった資産に投資している機関投資家の資産回収が先送りになっているというものだ。

こういった資産は、市場が金余りかつ低金利の投資環境で、伝統的な株式や債券といった資産では高いリターンがあげられない場合に選ばれる。

ところが現在外資系の主戦場である米国では金利が高止まりし、資金をMMFに預けておくだけで5%程度がほぼノーリスクで受け取れる状態だ。

ワザワザ評価が難しく流動性の低い非公開資産を積極的に買う買い手は減るし、購入資金を調達するにも金利が高いと借りにくい。

そのため売却しようにも見込んでいた価格で買い手とのマッチングが難しくなる。

こうなると予定していた高いリターンどころか場合によっては元金割れのリスクが高くなる。

記事のような事態が発生していてもおかしくはない。しかし、本国で上記のような状況になっているのに日本では「ナウい」投資先として脚光を浴びている。

ナゼかな?
その理由は自身のアタマでよく考えるとイイ。

大手金融機関系の野村アセットなどだけでなく独立系と言われるレオス・キャピタルワークスなども参入するらしい。

以前記事にしたが長期の資産構築で重要なことは高いリターンの追求ではなく、いかにリスクを抑えて市場が低迷したり暴落する時期を乗り切るかだ。

高リターンの可能性にかけてナウな投資先に手を出すのは控えた方が無難だ。

このナウい投資方法が今後どうなるかは分からないが、以前書いた記事でも伝えたように、きちんと見届けて君が投資をする時には結果を伝えたい。

※掲載する情報は投資勧誘を目的としたものではありません。株式などの金融商品や不動産の取引は損失を出す恐れがあります。

掲載する記事は個人の趣味として記載しているものであり、提供される情報は読者の方々にとって適切であるとは限りません。またその真実性、完全性、正確性、いかなる特定の目的への適時性について保証されるものではありません。投資においては全て自己判断、自己責任でお願いいたします。いかなる損失が出た場合でも責任を負うことはできません。

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