74. スニーキー
おはよう、Darling。
今朝も寒くて、ベッドから出られないよ。
あなたは今日も仕事。
そろそろ起きる頃かな。
今日午後、knotのお店へ行ってくるね。
お詫びのしるし、買いにいく。
ふたりの縁を結び直してくれると信じて。
昨日ね、仕事帰り。
あなたと出逢った頃からよく行っていた雑貨屋の前を通ったの。
大好きな絵があって。あなたも知ってると思う。以前、紹介したことがあるから。
サム・トフトというイギリスの女性作家さんが、この絵を描いた人。
スニーキーっていう絵。
noteのプロフィールのアイコンにも使っているよ。
あなたと出逢った時も、あのサイトのプロフィールアイコンやLINEに使っていた。見覚えあるよね?
しばらくこのお店の一番いい位置のショーウィンドウに飾ってあったんだ。でもね、いつしかこのスニーキーだけがなくなっていて、売れちゃったんだと思った。
その後、なかなか入荷しなかった。とてもとても残念で、ネットで探しても、そのスニーキーだけは見つからなかった。
もうあの絵とはあえないのかな。
そう思ってた。少し諦めていたの。
子どもも、このサム・トフトの絵が好きって言っていたから、今度買ってお部屋に飾ろうねって話していたんだ。でも、スニーキーは売ってなかったから、他のでもしょうがないかな、と諦めていた。
それがね、それがね。
昨日、仕事帰りに見つけたんだ。また、あの雑貨屋さんのショーウィンドウの特等席に飾ってあって。
あ、また見つけた。あった、あったよ。
泣けてきたんだ。またご縁を感じて。また、ふたりの関係を結び直すって意味かな、と思った。
クリスマスになったら、買うんだ。今年一年、がんばった自分へのご褒美。
あ、またモノの話になっちゃった。
あなたとのあのときの出逢いみたいに、お互い磁石みたいに引き合ってる。
これからもそうだよ。愛してる。
お仕事、いってらっしゃい。
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