国語の授業です。引き算を学ぼう。

引き算の時間です

   出来ますか?引き算。簡単だろと思った人類に告ぐ。俺は苦手です。引きすぎたり引けなかったりして苦労してます。今この会話も引き算しながら話してますが、引く場所あってるのか悩んでます。
    正確に引くべき所を引く。それがどれほど難しいことか、噛み締めていただく。そんな駄文である。
例題を出します。引いてください。

テーマ「結婚」

あっちょーーーっとお姉さんいい?
そうそうそこの綺麗?綺麗なお姉さんお姉さん。
いやー止まってくれてありがとね。
ちょっと今お時間大丈夫?
ごめんね協力してもらって。ちょっと持ち物だけ見せてくれたら良いんで。ありがとうございます。バック預かりますねえ。
えっと中身はストゼロね。飲みそうですもんね。あー2本も入って。あっこれでも少ない方,はいはい。
で、ライターと。タバコは、、あっ今ちょうど切れたとこ。だから貧乏ゆすりえぐいんすねぇ。
で、、なんかよくわからん白い粉。あっ酒のつまみ。良いっすねぇ。今日パーティじゃないっすか。
ご協力ありざいました!じゃあバックお返、、ん?ちょっと待ってくださいね。薬指のそれなんすか?結婚指輪、、?
ちょっと署までご同行願いますか?結婚詐欺の被害について詳しくお聞かせください

さぁ。引き算してくれ

これは結婚をテーマに書いた没ボイス台本である。見てわかるとおり少し長く、蛇足が多い。これを引き算して、正しい文章を作り上げる。また、盛り上がるポイントを追加する。これは足し算である。算数の理解を国語に活かしてほしいのだ。
おそらく今、模範解答は?という声が聞こえてくるようだが、私にはそれが出来ない。私に出来るのはかけ算と割り算だけなのです。
食べ物の話をしてる時犬の話をしたら、普通はそれぞれ小分けにする、またはどちらかを辞めるだろう。私はかけてドックフードを貪り喰らう話を始める。文章の計算がド下手くそなのである。


ということで計算ドリルお願いします


1番の希望はオチを足し算してください。
2番目に蛇足を引いてください。

問題となる問題作はコチラです。

結婚詐欺 被害者の独白

すごく良い人だったんです。本当に明るくて、優しくて、ただいつもタバコの匂いがして、酒癖も悪い、そんなとこも全て彼女の魅力だったんですよ。正直結婚なんて考えるような相手じゃとても無かったですし、きっと一人で最後まで生きていく、そんな印象を持つような女でした。
でも免許をお互い手に入れて、一緒に色んなとこに行くようになって、彼氏ができず嘆く姿を見て、馬鹿にしながら一緒に笑ったりしてるうちに、いろんなことも意識して来るようになっちゃって、、
でもタバコの煙のように揺れて掴めない、誰よりも近いけどどこよりも遠い。彼女はそんな女だったんです。
いっつも忙しそうに何かに追われてて、頻繁に会えないけど、それでもすごく楽しい日々だったんですよね。普段無愛想な顔なのに、たまに見せる笑顔を見て、それだけで幸せで、自分の手で幸せにしたい、共に幸せになれたらなんて考えも浮かんでは消えてを繰り返す滑らかに地獄に落ちていくような暖かい幸せな日々を過ごしていました。
そんな風に考えるようになった時、彼女から急に呼び出されたんです。真面目な話って聞いてて、幸せな話のかなって思ってたんですけど、何故か俺は子骨を喉に詰まらせた時のような嫌な感じがしてて、、大丈夫だと自分のことを誤魔化すように笑顔で彼女に会いに行きました。でも聞かされたのは彼女の病気の話でしたよ。本当はもっと前からわかってたのに、彼女はずっーとひとりで苦しんでたらしくて、病気になってから仕事もできずお金も底を尽きたらしくて、、、それで何もかも捨てて去りたくなって、俺の目の前からも消えようとしてて、、、それでも最後だからって、伝えるために、、会いにてくれたんです。正直辛かったけど、話をしてくれて、それが本当に俺にとっては救いと言いますか、、、黙ってきえずにしっかりと向き合ってくれた。それが本当に嬉しかったんです。
それでいても立っても居られなくなって、俺に何ができるのかなって思って、、、お金、渡したんです。300万。治療費にはとても足りなかったし、これからもどんどん必要になるからこんなんじゃ全然足りなくて、、、
それでも頑張って払っていつか、、いつか完治した時幸せになるために、、そう思うと不思議に辛くなかったんです。
それからはしんどくて会えない日も多かったけど、会える元気のある日は会うようにしたんです。自分も忙しい日も多くあったけど、彼女が苦しいはずなのにそれを感じさせないくらいの笑顔で微笑んでて、それが逆にどこか見てて辛かったけど、それを心から笑えるために、そう思えば仕事も頑張れました。でもやっぱり会う頻度も目に見えて減り、度重なる治療のために何度も治療費を送り、俺の貯金が底を尽きる頃、見てしまったんです。俺の知らない男に、俺の知らない笑顔を見せて2人で歩くのを。
正直騙されてたってわかってどうしようも無い怒りと、騙された憎しみで許せなかったです。でもそれ以上にあの笑顔を俺に向けて欲しかった。あの笑顔を自分のものにしたかった。
だから、あのよく晴れて心地良いとは言えないほど暑い日に、よく冷えたナイフ1つもって、家に行って、彼女の顔を見てもういっかい考えたかったんです。
でもあの女は、、あの男に見せた笑顔は俺に見せてくれなかったんです。俺を見て全てを悟ったのか無愛想に笑顔すら浮かべずに氷のように冷たい目で見てきて、、、ずっと手に感じていた冷たいナイフと自分の身体の境目が分からなくなるほど心まで冷えていくのを感じたんです。
それを感じてしまった時、このまま何も手元に残らない虚しさを感じて、その切なさに耐えられなくてふと手を伸ばして体が前のめりに倒れるように動いたら、、あいつが、、あいつが!少し後ろに下がったんだ。それで何もかも崩れて行く音がして、自分の中で何か急速に冷える心地がして。
それでもまだ縋るように近づこうとしても、近づけば遠のいて行って、そこでもう手の届かない存在に、、いえ。元々手の届いてなかったと気づいてしまって、それでも愚かにも手を伸ばしてそしまったんですよ。
もう冷静さを失っていた俺は、その時にはもう俺の体に凍りついていたナイフのことなど忘れてたんです。
俺自身は最後まで届かないままで、、、夢を見せてくれた暖かい彼女なんて本当は存在しなくて、、
倒れてしまってから始めて触れることの出来た、正しい本来の彼女はどこまでも冷たかったんです。


長すぎて普通にやる気なくなるなコレ。


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