【詩】 祈りの結実
この世に生まれたばかりの我が子
腕の中の小さな命
その温かさを感じ
呼吸を感じ
頬の赤みとその丸みを愛でながら
気づけば私は祈っていた
祈りと共にある命
生まれてくる前も
生まれてきた後も
そうだった
そうだった
私たちはみんなそうだ
祈りの結実
祈りと共にこの世に生まれ
祈りと共に育ってきたのだ
父母
祖父母
曽祖父母
代々の祈りの結実
引き繋いできた私たちの命
私は誰かの祈りだった
我が子は私たちの祈りだ
「この子の命が全うされますように」
波間に浮かぶ木の葉のように
行く先はわからない
心許ない世界のゆらめきに
祈るしかないことを私たちは本能的に知っている
夢
決意
天命
約束
なんでも良い
「この子の命の輝きがどうか最大限、この世界を照らす光でありますように」
最終的には祈るしかできないことを私達は知っている
だけれどその いつかの祈りが確かに
私とあなたの中に結実し 宿った光であると
私達は知っている
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