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忘れたいこと、忘れるべきじゃないこと
1度だけ、記憶喪失になったことがある
そんなに酷いものではないが、バスケの試合中ちゃんと頭を打って。その後、自分ではすぐ立ってベンチに戻ったつもりだったが、後々聞いたら少しの間突っ伏してたと。ベンチに戻って寝転がったら、記憶に靄がかかった。
全部忘れたわけじゃない。それまでの試合内容、会場の作り、最寄り駅までの道のりが全く分からなくなった程度。悔しいのが、そんな中でも振られた想っている元恋人の事は、すっと出てきたこと。いっその事、全部忘れてしまえばよかったのにと思ってしまうほど。
記憶喪失には、恐怖がある。全て忘れてしまえば無いのかもしれない。そうではない私には、それがあった。「会場出て最寄り駅まで帰れるか」なんていうビビりではない。そんなのよりももっと広く深い所に、足首までだけ浸かったような掴み所のない恐怖。
多分だが、全て忘れた人が記憶を取り戻す時には、取り戻すきっかけがその恐怖から引っ張り出してくれるのかもしれない。
記憶喪失になって、忘れたいことが多い事を再確認した。でも、忘れたいことのほとんどは忘れちゃいけないことってことも気付かされた。まあ、忘れたいという気持ちは変わらないのだけど。
振り返ることってやっぱり大切。あれから少しして、毎日5行の日記を書くようにしている。振り返ること、言語化する力をつけること等色々な目的で。
全て忘れたい。忘れてしまえば楽。
忘れちゃいけない。忘れてしまえば苦しむ。
オレが知りてーのは、楽な道のりじゃねぇ。
険しい道の歩き方だ。
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