ロンドン中心部の2つの大図書館

昨日と今日は、テムズ川南岸にあるわがカレッジではなく、中心部の図書館に出向きました。昨日はSenate House Library, University of Londonへ。ロンドン大学の図書館に、なぜ上院図書館という名前がついているのか私には分かりませんが、確かに立派な図書館です。想像ですが、日本でいう国会図書館のようなものが、公に開放された、というところなのでしょうか。

写真を撮ったら警備員に注意されそうな雰囲気さえ漂います

予約していた本を受け取り、予約していた部屋にある席へ向かった。その部屋にも司書の方がいて、この方ができる人!「もう一冊、ご予約の本が届いていると思うのですが」と、私自身が予約していたことを忘れた本というか小冊子を差し出してくださった。ん?

表紙をみて、思わず(図書室なので小声で)「ひょわ〜〜〜*○△+#」とのけぞった。こんな重要な資料を予約していたのを忘れていたとは!

この冊子の内容は、トーニー『急進主義の伝統』(The Radical Tradition, 1964)に収録されていますが、それでもこのように、当時の抜きざしの冊子を手に取ってみるのは感動ものです!

さらに感動なのは、その司書の方に「コピーを取りたいんですがどうしたらよいですか?」と聞いたところ、「うーん、カウンターに申し込んでコピーをお願いするという正規の方法もあるのだけれど、それだとお金がかかり過ぎるからスマホで写真を撮るのがいいと思いますよ」と。えっ?

そのやり方、フツーに許されているの?「日本だと違法だとかいって、やめろーって司書が飛んできて鬼の形相で注意されるで〜(後半部分は言いませんでしたが、でもこれは本当)」というわけで、上の写真のようにすべて写真に収めることができたのです。周囲を見渡すと、確かにそうしているのは私だけでなく、結構良いカメラを持ち込んで、貴重な資料を目前に感動しきりなオタクが丁寧に写真を撮り続けているのも多く目につく。

本当に、こういうところだと思いますね。日本の非効率性を思い知らされる。公に開放している資料である以上、この時代、取れるものならばコピーなどスマホで撮ればいいものを、なぜ金を払ってコピー機を使ってコピーを取らないと違法?なのか。ちなみに日本の国会図書館はもっと手間とお金がかかる。たしか全て、資料のコピーはカウンター申込でしたよね。話は飛ぶが、つい先日など、ある人から「日本は科学技術大国なのに、いまだにファックスでやりとりとかするんでしょう?😆」と聞かれ、一瞬、周囲のイギリス人たちは〈マジか⁈〉って凍りついた。よく知っておられるなあと感心しながら「そうそう、とくに司法業界がそう😩」ってやりとりしましたわ。って、数年前はそうでしたが今もそうなんですか?

それはともかく、この日、私はこの貴重な資料を前に感極まって半泣きになりながら資料のコピーをとり、内容の方も相変わらずのトーニー節に感動しトーニーの教育論と民主主義論に半泣きになりながら、心地よい疲労困憊で帰宅したのでした。

翌日の今日は、午前中にSOHOにある日系の美容院でリフレッシュした後、午後は大英図書館へ。今回の滞在では中に入るのは初めてだー、やっとこられたー❣️

ロンドンで大好きなサイトの一つ、大英図書館。変わってません!

ただし、今、大英図書館はサイバー攻撃を受けていて、思うように図書の閲覧・貸し出しができない。それもあって、訪れるのが今になってしまったのだ。それらができないとしても、ここはノマド民の聖地。一般の人々がずっといられるところだ。それだけに一般席は混んでいるけれど、カフェでコーヒーを購入すると、ちょっと空いている席を使えるので、お腹も空いていたことだしそちらの席で存分にお仕事をする。やはりここだとサクサク進む〜気持ちよいです!



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