(参考) このわたりに若紫やさぶらふ 紫式部日記絵巻 五十日の祝(1) 【簡略版】
若宮様の五十日(いか)の御祝いである。
道長様が、若宮様の御祖父君として、お食い初めの餅を差し上げる。
若宮様の御馳走は小さく美しくまるで雛道具のようだ。
東の対では、参集した上達部に宴が供されている。
酒癖のお悪い右大臣顕光様が渡殿の橋で酔って大声を上げておられる。
東の対の宴から、上達部が若宮様の元に参る。
顕光様は几帳を引きちぎって、女房の扇を取り上げてみっともない冗談をおっしゃるので、女房達は、「いいお年をなさって」と眉をひそめている。
中宮大夫斉信様が杯を取って顕光様の側に寄ってめでたい催馬楽を歌って場を収め、座興の管絃なども盛り上がる。
右大将実資様は、酔客と一線を画するように、次の間の柱に寄り掛かって、女房達の褄や袖を数えていらっしゃる。
何か御様子が際立っていらっしゃるので、こちらが誰かはわかるまいと、ちょっと話しかけてみたが、やはり御立派な方だ。
左衛門督公任様が、「この辺りに若紫さんはいらっしゃる?」と、表から声をお掛けになる。
光の君と似ても似つかない方がおっしゃっても、紫の上なんかいらっしゃるものですか。
無視した。
従三位に叙されたばかりの実成様が進み出て道長様から杯をお受けになる栄誉を御覧になって、父君の内大臣 公季様は酔い泣きなさる。
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眞斗通つぐ美
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