母の育児不安
過去私が不登校になった時、それはひどく母は動揺し、狼狽した。
それまで口角泡を飛ばして私を怒っていたくせに、私が不登校になるやいなやひどく落ち込んでいた。
なぜ、そんなことで悲しむ。
なぜそんなことで動揺する。
母が求めていること、それはただ一つ、
「生活が送れるかどうか」
これだけである。
あれから7年が経とうとしているが、
朝早く起きない弟に対して母の怒る声が聞こえてくる。
生活がままならないから。
弟が定時に学校に登校しなかったら生活がままならないから。
それだけである。
不登校になったくらいで、なぜそこまで狼狽する。
愛を与えなかったのだから、当然の結果ではないか。
今も母に諫言しようかと思うが、まだ無理だと思っている。
そんな言い方はやめろ、なぜ怒る、生活だけを考えているからだろう、
これを言っても通じないからだ。
そして決まって弟が反省をしてしまうからだ。
自分のせいで兄と母が喧嘩をしてしまった、と。
結局は勢いだけで育てていたんだ。
勢い。
これは若者に特有の足りなさ、欠落である。
若いほど勢いがある。
この勢いによって育てられたのが私だった。
母も父も勢いだった。
それは"人生"ではなかった。
"大切"ではなかった。
"心"ではなかった。
勢い、だった。
だから事故が起きた。それだけのことだ。
私は本当にね、
今私が生きているのが奇跡だと思う。
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