見出し画像

製造業の内職

内職と言えば昔ながらの『1個10銭』とか『段ボール1箱1000円』的な格安な労働力として重宝してきました。以前は主婦や農家の農閑期の小遣い稼ぎ的なポジションで、【納期に余裕があるが人を雇ってやるほどの単価が出ない】仕事を出していました。うちの会社でも上記のような格安ではありませんが内職仕事はそこそこの量がありましたがここ10年ぐらい、特にコロナ禍以降急速に請け負い人がいなくなり、現在はゼロになりました。

減った原因としては先ずマイナンバー管理が始まった事。これにより【取っ払いの小遣い稼ぎ】が【仕事】になってしまい、農家さんや扶養範囲でパートをしていた方が内職出来なくなった(納税申告の手間や社会保障の関係でしたくなくなった)事。
また、最低賃金が上がってきた関係で単価に見合わない仕事になってしまったことも要因として大きいですが、タイミー等のスキマバイトで『空いた時間で小遣い稼ぎ』の手段が増えてきたことも要因と思われます。
内職仕事では普通の人はどんなに頑張っても【安定して時給1000円】はいけないですからね。

内職が無くなって社内に取り込んだ仕事もありますが、安定して仕事が続かない物が多いのでその殆どをメーカー協議の上で廃番となりました。一般ユーザーが使用する商品で競合品も無い物もありましたので、市場在庫がなくなり次第で徐々に業界内で問題になっていくと思いますが、代替生産が出来ない物でやる所が無い、小さな市場で定価を数倍に上げて買う人がいるのか疑問もありますから。恐らく今後海外製の格安粗悪品がネットを中心に出回るとは思いますが、これも市場経済の行き着く先ですから我慢してもらうしかないです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?