装甲騎兵ボトムズ(TV版)とは何か

初めましての諸氏は初めまして
私は八々斜目
装甲騎兵ボトムズという個人的に一番好きなアニメシリーズをあなた方にわかりやすく要点を伝え、布教していきたいと思う

まずこの作品はなんなの?という諸氏も多いだろう、そこは決して恥じるべき点ではない
私も数年前までは諸氏と同じく何も知らない立場であったからだ
何せ40年も前のアニメなのだから知らない人間もいて当然なのだ
そこはしょうがないものである
だが、せっかくここで巡り会ったのだ、ボトムズと縁を結んでみるのも悪くないだろう
諸氏が面白いと感じるかどうかはわからないが、個人的には是非知っておいて欲しい一作なのだ
この装甲騎兵ボトムズは1983年サンライズ制作で放送されたロボットアニメであり、あの機動戦士ガンダムが切り開き、太陽の牙ダグラムが花開かせたリアルロボットアニメと言う概念のある種の到達点、リアルロボットの極北とまで言われる作品なのだ

まぁ極北と言われると敷居が大分高いように感じてしまうだろうが、そんなことはない
この作品にはヒーローといえる主役機は存在せず、ただの大量生産の消耗品たる安物のロボット、鉄の棺桶とすら揶揄されたAT以外は存在しないからだ
そしてソレに乗るパイロットも死んでも誰からも惜しんで貰えないような等身大で消耗品扱いの人間達ばかり
この作品はそんな最低野郎、ボトムズとすら蔑まれた彼らや主人公キリコキュービィの人間性や生き様を見ていく物語なのだ
資本社会の歯車として日々摩耗していく我々と重なるところのあるボトムズ野郎達の生き様はホントに沁みるよ…

…と熱弁はここまでにして本題に入ろう
ここからはガッツリとストーリーのネタバレとかやるので未見の諸氏でまっさらな状態で見たいという人は今すぐにブラウザバックし、YouTubeで第一話を視聴し、Amazonで北米版のBlu-rayボックスを購入するか、Dアニメストア、U-NEXT、バンダイチャンネルのいずれかに加入することをお勧めしよう
https://youtu.be/Qj9aS1DnKak?si=5wq6bQ1lwNH9NRpI
ネタバレOKと言う諸氏はそのまま進んでくれ










ここまでスクロールした諸氏はネタバレOKと言う前提で語っていくよ、用意はいいね?



テレビシリーズの装甲騎兵ボトムズとは架空の銀河系であるアストラギウス銀河を舞台とし、主人公キリコが4つの舞台で謎を追っていくまるでコース料理のようなアニメなのだ

物語の構成としてはまず謎が提示され、キリコが謎に向かっては蟻地獄に捕らわれた蟻のように足掻いていくウド編、熱帯のジャングルで傭兵としてゲリラと戦うクメン編、突如宇宙に浮かぶ謎の戦艦に拉致され、キリコの過去の古傷が残る星へと誘われるサンサ編、全ての謎が紐解かれ、ついに黒幕がそのベールを脱ぐクエント編の4つに分解できる

ここからはボトムズの基本設定に触れた後、物語について軽く説明していこう



装甲騎兵ボトムズの基本設定

アストラギウス銀河
物語の舞台となる架空の銀河系であり、数千年以上の歴史を持ち、ワープ航法などがある
ギルガメスとバララントの二大勢力による戦争が頻発しており、星間戦争をやっていたが、気軽に星を破壊しすぎて技術衰退を起こしたり資源不足に陥りかけたため、作中時点では資源奪取のための制圧を目的とした地上戦がメインとなっている

ギルガメス連合
キリコが物語冒頭まで所属していたのはこっち
画期的なATを多数生み出すことによって戦況を盛り返したがあまりにも大量に使い捨てとして作りすぎたので元戦地なら割とそこら辺にATの残骸なりが転がっている
100年続いた第三次大戦中に元主星だったギルガメスとビシュティマをバララントに破壊されており、紆余曲折あって現在の主星はメルキアである
通貨はギルダン

バララント同盟
ぶっちゃけ本編にはほとんど出てこないため詳細はそこまでわからない
主星バランは破壊されていないが、星を破壊する攻撃を考慮してか首都機能はバラン上空に浮かぶ人工衛星に移されている模様
画一的なATを大量に投入して戦場を埋め尽くす主義らしく、バリエーション機がギルガメス側のATと比べると大分少ない
通貨はバラント

AT(アーマードトルーパー)
作中メインで出てくる4m程の人型兵器
軍からの正式名称はVertical One-man Tank for Offence & Maneuver(攻撃と機動のための直立一人乗り戦車)に複数形のSを付けたVOTOMSであり、これがボトムズ乗り、並びに転じて最低野郎というスラングの元ネタとなっている
マッスルシリンダーという人工筋肉をポリマーリンゲル液(PRL)と言う可燃性液体で反応させて駆動させる方式であり、レイアウトの関係上、胴体のほとんどがコックピットとなってしまうためエンジン等の内燃機関は搭載されていない
ただし全身を循環するPRLの可燃性の高さにより、被弾すると位置によっては引火して爆破炎上してしまうことが多く、ATの生存性は他の車両と比べても低い
だが安い、それ故に欠点を解消されることもなくバンバン投入されるのだ
鉄の棺桶とも揶揄される

と…ここまで語っておいてなんだが、こんな設定はほぼほぼフレーバーテキスト程度の価値しかないので綺麗さっぱり忘れてしまっても問題など無い!

このアニメは一人の兵士キリコとソレに影響された人間達の人生の行く末を楽しむアニメだ!

周りの小うるせぇ設定面も主役ロボのスコープドッグたちも全部人間達の生き様という極上の料理を引き立てるための添え物のガジェットに過ぎない!

全ての旅を終えたとき、殺人マシーンのようにあることしか許されてこなかった兵士キリコが人々との関わりの中でどんな選択をするのか、是非見届けてやって欲しい

装甲騎兵ボトムズとは最低野郎達による最高の人間讃歌なのだから

どうしようも無く心砕けるときもあるだろう、心が荒むときもあるだろう、そんなときはこのキリコの生き様を思い出してくれ
自分と同じようにキリコ達も戦っていたのだ…と




結びとなるが、TV版と後に公開されたOVAでは流れとしては連続していながらも味わいが大分違うので別記事で語らせていただく
ソレでは皆様、良きボトムズライフを!



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