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地域課題の見つけ方

地域課題に向き合う必要性


新聞販売店の未来を考えた場合、地域課題にいかに向き合えるかという
ことが鍵になると考えている。
それは、地域で商売をしている以上、地域が元気でないと商売に影響が
出てくると思うからである。
そもそも地域に対して良いインパクトが無ければ、事業体としての新聞
販売店は、新聞という商品を通じた以上の価値は感じない。
新聞が必要なければ新聞販売店に用はないのは当たり前である。

それでは、新聞販売店の事業としての未来は不確定である。
メーカー側である新聞社の如何によって未来は大きく左右され、メーカー
である新聞社に過度に依存してしまうと考える。

地域で商売をして、地域にある存在価値を示すためには、やはり独自の
価値
を見出すべきだと思うし、それが地域課題にとことん向き合う必要性
につながると考える。


地域課題の発見について


地域課題の発見方法は難しくはない。
地域という現場で仕事をしている以上、地域課題の現場を目撃している
はずである。
しかし、目に映ったそれを課題と感じるか、風景として流してしまうか
意識に左右される。
観察する力は非常に重要である。(観察力の鍛え方は過去のnoteを参考に)
また、課題を深く理解するためには地域への関与度によっても変わる。

とは言え、なかなか観察力をすぐに鍛えるのは難しいし、地域への関与度を
今日から一気に上げるのも難しい。

そこで、本日は地域課題を把握する初歩段階をお伝えする。
なお、この初歩段階は、新しい店舗を引き継ぐ前に必ず実施していることで
ある。地域のことを知らずに、新しいエリアでの深い商売は絶対に不可能だ。

地域課題の発見方法


ここからは、地域課題の具体的な発見方法をいくつかお伝えしたい。
これらは今すぐ出来ることである。

自治体のホームページ閲覧
*以下、都道府県、市町村などの行政区分はあるが市と表現するので、
自身の町や村などに置き換えて欲しい。

<着眼点=人口>
自治体のホームページの閲覧は基本である。
まずは、市の人口の移り変わりや年齢の移り変わりを見てほしい。
例えば私がいる市では、人口は横ばいであるが高齢化が著しい。
ここまでは表面上の理解である。

この人口の移り変わりの着眼点を、昼間の人口に変えてみて欲しい。
今まで、会社に通勤していて昼間不在だった人が定年を迎えていけば
昼間の人口は増えているということになる。
昼間の人口が増えれば、昼間の需要が増える。

ここに、コミュニティの場が不足しているなどの課題があるかもしれない。

<着眼点=議会>
少し一般的には馴染みがないかもしれないが、市民の代表である議員さん
の仕事をしている議会である。

市議会議員さんは、一体どんな仕事をしているのだろうか?
当然の如く、市の課題に向き合う仕事をしているはずである。
であれば、市議会議員さんは地域課題のプロである。

市議会議員さんの知り合いがいれば一番良いし、知り合って欲しい。
しかし、今日からすぐに知り合いになるのは難しいかもしれない。
そこで活用して欲しいのがホームページである。
*ホームページが整備されていない場合は役所に聞いて下さい。

議会の内容は議事録できちんと残っているし、公表されている。
そこで見てほしいのが、定例議会での議員の質問である。
その内容は市の現在の地域課題が書かれている。
また、それに対する市の回答は、今後のビジネスチャンスという
観点でも見て欲しい。

ここを見てなければ地域に向き合って商売しているとは言えない。
愛の反対は無関心だと思うからだ。地域愛を持つならば、地域の課題
に敏感でないといけない。

<着眼点=パブリックコメント>
着眼点としては、少し上位に来てしまうが、市民生活に影響を及ぼす
ことが多い項目を理解するには必須項目である。
意見募集(パブリックコメント)制度とは、市の重要な計画等を策定しようとする段階で、その趣旨や内容等を公表するとともに、市民からの意見を募集し、提出された具体的なご意見を考慮して計画等を定めようとすることである。


自治体の広報誌の確認


自治体の広報誌が発行されていれば過去1年間を確認するのも有効だ。
紙ベースで市役所で確認出来るし、現在ではホームページでバックナンバー
を公表しているところも多い。
着眼点は特になく、記事全体に目を通して欲しい。


以上までが、今からでもすぐに出来る地域課題の見つけ方である。
初級編ではあるが、これを継続して実施して欲しい。
広報誌は毎月目を通して欲しい。
議会の時期などは市の1年間のスケジュールを確認して欲しい。

最後に、上記の内容を含めて初級者むけの地域課題発見セミナーで
使用している「地域戦略策定シート」の一部抜粋である。
地域のことをまとめることの参考にして欲しい。


セミナー使用の資料抜粋

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