日記(6月30日)

7時台に起きることができて気分が良かった。
ゆうべはグループホームの社長が電話で革細工の話をしてくれた、そんなことを思い出しながらタバコを吸い、ネットで革細工の初心者用キットを探した。
Amazonで練習用にひとつキットを注文し、タバコを買うついでにコンビニで支払いを済ませた。
久しぶりに、気分は悪くない。
ひまわりの刺繍キットを仕上げたい、そう思った。
コツコツ縫い進めていると、梅雨の晴れ間に気づいた。
外を見ると、雲の間から青空のかけらが見えた。 
ああ!青空だ!
きれいだ。
そう思った。
刺繍を放り出しひなたぼっこに出た。
おひさまの光を浴びながら、タバコを1本吸った。
部屋に帰って再びひまわりの刺繍キットに没頭した。
刺繍、といえば女子力高めに思えるけれど、今日のわたしはそうじゃなかった。
髪を振り乱し、目を血走らせながら、といった勢いで、刺繍を刺し進めた。
夕方ひまわりの刺繍キットは完成した。
写真を撮り、あちこちにラインで送信した。
(かまってちゃん)
達成感がすごかった。
ドーパミンがドバドバ出ていた。
この感覚のために手芸を続けているのだろう。
そう思った。
グループホームの世話人さんがやってきた。
誇らしげな顔つきで、完成したひまわりの刺繍を見せた。
英雄にでもなったようにいい気になっている。
いい感じに疲れたし、今日はよく眠れると思う。

ひまわりの刺繍キット完成品

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