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上手な「並」の先生は意図を持って机の並びを変える。


名人のクラスを見ると、比較的同じパターンの机の配置になっていたり
そもそも座席関係なくみんなが動き回って自由に意見交換したり
するような場面が見られます。
それをよく熱心な若い先生が勉強してきて
それを真似しようとするんですが名人のように全部固定の座席で行ったり
自由に動いていいという風にすると少々授業の狙いというか
子供たちに伝えたいことが伝わらず
(ただし子供たちが生きるために必要な学びの部分は得られるのかもしれま せんが) その授業で本当に伝えたかったことが
何なのかがわからなくなることがよくあります。
また 若い先生にありがちなんですが、他のクラスと一緒に授業する時などに
あまりにも差がありすぎて、子どもたちが戸惑ったり
なかなか周りのクラスのように様子を見ながら活動したりするというのが
難しくなったりすることがあります。
いずれ名人のような自由なクラスにするというのは
非常によくわかるのでそこを否定するつもりはありませんが
まずは子どもたちに学級で過ごすための心得や机や椅子を使っての
スタンダードな学びの形を経験したら、スムーズに名人になれるのかなと
思います。
上手な「並」の先生はいろいろ見ていると実に子どもに安心を与える形で
授業を進めます。そして最大限に机と椅子を使ってかつ
子どもたちの主体的な学びが実現するような形を目指しておられる方が多いように思います。
そこで今回は名人になりたい方も並の先生になりたい方も
まず上手な「並」の先生のやり方をみんなで確認したいと思います。

上手な「並」の先生のクラスを見ると実に様々な机の並び方を
使っておられることに気がつきます。
それともう一つ机の並び方を変えると授業の雰囲気が
ちょっと変わるような気がします。
つまり なんとなく机を並べるだけではなくの意図を持って
子どもたちの力を最大限に活かせるように
机の形を変えられるんだと思います。

指示を確実に伝えたい時は 全員 前に向かせる
この机の形は黒板に向かって全員が前を向く、
いわゆるみんながイメージする教室の並びです。
確実に子どもたちに何かを伝達する時、正しく書き取りなどをさせる時に
すごく有効です。
ただこの形には問題点があって 全員が黒板に向かって
教師の話を聞くので会話が生まれにくく
教師と子供の1対1の会話になってその他大勢が聞き役に回るというような
構図が生まれます。
そのため 子供たち同士の対話にはあまり向きません。
近年、このスタイルが悪いことのように言われるのはこのためですが
確実に力をつけるには、この形を使いこなすのも大事です。

隣の子と 机をくっつけて2人組を
新型 コロナが流行ってから、机は1つずつ離しておくように
することが増えたのですが、ある程度落ち着いた昨今では
また 2人分の机をくっつけて授業することも増えました。
この形は ペア学習によく使われ、教師からの発問に対して
2人で意見を出し合ってまとめるような形や
子ども同士の活動で教え合うよう時によく使われるように思います。
この机には長所がいくつかあって
まず教師が 機関指導がしやすくなります。
通路がたくさんになるのもありますが、
それよりも子どもたちが話しているのを聞いて
そこに向かうことができるので看取りがやりやすいのです。
ただ欠点があるとすると これも2人組なので
子ども同士の人間関係がよく出ます。
そのため 田舎のクラス替えがないような学校では
子どものもともとの上下関係が働いてしまって
活発な意見が出なかったりもします。 そこだけは要注意です。

この形ですが授業中に変えてはいけないというルールはないので
授業の活動によって変わることがあってもいいと思います。
例えば道徳なんかでは、授業展開に合わせて変わっていくのは
私は普通にあってよいと思います。
ぜひいろいろ試してみてください。

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