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80の壁を乗り越えたらどうする、日本の国力衰退はどうやらホンモノらしい

 日経新聞に掲載された2番目のニュースは三面に載った「名目GDP、ドイツが肉薄―20年代後半、インド逆転もー」
という記事です。表やグラフがついた記事で、色刷りしています。日経新聞のこういう丁寧さも気に入っている一つです。私はレポートで「日本の国力の低下・衰退」を何回か記事にしてきましたが、日経のこの記事はそれを裏付けてくれたような気がしました。

 2022年の日本のドル建てGDPは4兆2,300億ドル(560兆円)でドイツは4兆600億ドルとなり、差は1,700億ドル。20年前(2002年)には日本4兆1,800ドル、ドイツ2兆800ドルで日本はドイツの2倍のGDPだった、とレポートしています。(日本は20年間ほぼ停滞、ドイツは約2倍になっ 
 た)
日本は度重なる消費税のアップも影響し、給料の目減りも続いて国内の消費が奮わない、製造業の稼ぐ力は落ちている。デジタルサービスでの遅れが原因で国外への支払いが膨らんでいる。輸出競争力も落ちていている。一方のドイツは経済の牽引力は輸出で、GDPの4割に達している。
 日本の経済政策の失敗は老人の目で見ても明らかなように思えます。
 「日本すごいよ」と夢のようなことに耽ってマスターバーションしている人もいるようですが、事実を直視することも大事かと思いますね。言い訳の一つで、ドル建ての計算だから円安のこの時期には数字が凹むという人もいますが、日経の記事もそれには触れています。しかし、円安の決定は国の選択です。為替相場だけで決まるものではないと理解しています。「円安政策」の一択にならざるを得ない経済力を見る必要もあるかと思います。

 日銀がなぜ「円安政策」をやめられないかは多く語られていますから、触れませんが、円安で利益を得ているのは外国に工場を移転し、外国で物作りをしている日本の大手企業であるのは誰もが指摘するところです。円安で利益を得ている庶民はいません。円の力がどれだけあるかは一面、国の経済力の反映でもあります。円安であろうと、円高であろうとここまで来れば、国力が低下している事実は隠せません。

 インドにも2025年前後に抜かれて、世界で5位に転落するのが時間の問題になっていると日経のニュースは伝えています。おかしな話かもしれませんが、世界の老人が集まり、世界の遊び人が集合するパタヤで、最近めっきりインド人が多くなったのもこういった国の力関係の表れでしょうか。
 タイといえば、かつて高級クラブ、高級カラオケ店の居並ぶバンコク・タニヤ通りは日本人を相手にする店がわずか300メートルほどの路地に3000件あったと言われています。有名な高級カラオケ「クラブ・愛」は「Japanese Only」とドアに表札をかけていました。さらに高級なペガサスや「ロシアンクラブ」などに出入りしていたのも日本人でした。今のタニヤは店が次々と閉店し、ひどい寂れようですし、遊んでいるのは韓国人や中国人です。

 日本人の夜遊び場は、タニヤ通りからスクンヴィット通り方面に移っています。そこはかつて、ビールの小瓶1本で2時間粘る「ケチなドイツ人」の遊び場と言われたソイ・カーボーイとか、ソイ・ナナーです。それもテルマエ(THERMAE-イタリア語の浴場の意、なぜかテーメーと呼称されています)の表通りに立っている女性に(値段が安いからと)声をかけている状態になってしまいました。
 もちろん日本の国力の低下など全く関係のない富裕層は遊びのレベルを落としていないでしょうが、私には理解の及ばない遠い世界のことです。国力の低下は老人などの弱い人に皺寄せが来ていると私は思っています。
 年金の引き下げは思いとどまって欲しいし、むしろ物価高に見合って年金額を増やしてもらいたいくらいです。(今年の予算で雀の涙ほどアップがあるそうですが、物価高に見合っていないので実質は値下がりです)

〈表紙の写真はポピュラーなタイ料理です〉
〈最近、タイにはバクの種類が増えて来ました。中国産も増えています〉

タイでプラートューと呼ばれているアジの仲間
油で揚げて食べます

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