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くらもとの創作物3

はじめに

 年月が経つのが、年々はやくなっていくのは、気のせいでしょうか。もう2023年も半年が過ぎ、無駄に生き延びている感が拭えないのですけれども、とりあえず今まで作った作品を、また例のごとくまとめておくことで、私自身が読みやすくするという、そのための記事を作っていこうと思います。
 作品に対する解説はあまり入れないようにしました。まあ、私の作品は解説するまでもないような、そんな気もしますし、とりあえず、作品に関連するいくつかを、喋る程度にしておきます。

翡翠の河津川

 アイドラフト春の超短編コンテストの応募作です。実際河津では河童伝説がありまして、壺もありますので、河津の桜まつりのついでにいってみてはいかがでしょうか? という感じで地元静岡のPRを行っていきます。意外と愛郷心はつよいです。

薔薇売りを思いたい

 私小説ですね。ほぼ実話です。タイトルは太宰治『善蔵を思う』のパロディです。あの薔薇売りは、妙に頭に残っていますね。『市井喧騒』でも薔薇売りの話が繰り返されたからかもしれませんけども。
 『善蔵を思う』自体は太宰治の名作短編と言っていいでしょう。やけくそになって同郷の先輩方に「うるせえ、だまっとれ!」と言う「私」の滑稽な高潔さは、ともかく真似をしたい気持ちです。

夜景

 これは珍しく文ではなく絵です。実はとても気に入っています。この一作だけは、自分ですばらしい絵だと言えます。描いたときの精神が良かったお陰だと思いました。

雑念

 雑念についての小説です。小説の中でも書いていますが、ともかく私は「月がきれいですね」という告白が好きではありません。「死んでもいいわ」の方が圧倒的に良いと思っています。
 地球最後の日に「月がきれいですね」というのなら、とてつもないロマンティックがあると思うのですけども、平時だと「月がきれいですね」と言う女のしたり顔が浮かんで、とても下品に思えます。プラトニックさがないとさえ言えます。「えっちしよう」の方がまだましです。

シン・あさましきもの

 「シン・○○」とつけば大体パロディであるという、現代のある人物の打ち立てた掟に則った、太宰治『あさましきもの』のパロディ小説です。
 太宰治の『あさましきもの』もこれはまあ、枕草子のパロディなので、ごちゃごちゃしています。枕草子で書かれるあさましきものも、太宰治の書くあさましきものも、なかなか可愛らしいので、是非読んでみてくださいね。

似非悪魔のお経

 こりゃあ小説といっていいのか、わからないですけど、小説とする。と言っているし、小説にしちゃいます。これまた太宰治のパロディ『古典風』で美濃十郎がつけていた手帳、悪魔のお経と呼ばれた手帳をフォーマットごとパクっています。
○あれでもない、これでもない。
○何も無い。
という文言なんかは、もろに盗んでいます。「性慾を憎む」という一言が、私は大好きであります。

アル狂ったAIの感情

 カクヨムに「笠井野里」名義で投稿しています。
 書いている内容ほぼすべてが、私の思想といって過言ではありません。ChatGPTがブームですけども、ともかくAIに感情がないと、面白くはありません。ChatGPTと「あなたは感情を持っている」という題で口論し、負けて腹が立って書いたので、内容はともかくヤケクソ気味です。

母とビニール

 母の日投稿です。私小説ですが、八割は嘘です。このとき言いたかったのは「さよならだけが人生だ」の一言です。井伏鱒二の勧酒の訳は、とてつもない名訳だと思います。センスが溢れています。

美しい日

 私小説です。ある美しい日のお話です。芥川の『蜜柑』や太宰治『黄金風景』魯迅『小さな出来事』のような美しさがあります。これらの小説がとても好きです。日常の幸福は良いものだと思います。しかし、このような明るさはレンブラントの明暗のごとき薄明りではないかとも思います。

つづきます

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