【小学校受験】最高のパーティーメンバーは先輩ママだった【お受験】

お受験期の11ヶ月を通して、折に触れて抱いた感情で一番辛かったのは、焦燥でも、迂遠でも、憂慮でもなく、孤独でした。

誰とも本質的には分かち合えない

あ、とはいえ夫は戦友だったので、ウチはだいぶマシなんですが。
父親が居るのに居ない家庭が受験期を過ごすのも…なかなかタフだろうなと思うので、そういう方に比べれば私なんて気楽な方でしょうけど、私は私なりに「孤独だなー。でもしょうがないよなー。でもなー。」と鬱屈としている事が多かったような気がします。

お受験ライフ開始当初は、本当に・・・!!
アレも知らない、コレもできない。5歳児ってこんなに無器用なの?!今までどうやって生きてきたの?!の連続だったので、お教室でも家でもキーキー言われている(キーキー言ってるのは誰あろう私ですけど)息子の自尊感情が擦り切れて無くなりはしないかと焦りを覚えるものの「どうしたらいいかわからない。ていうか、やるしかないんだけど、やり続けて大丈夫なのか。メンタル病まないか。むしろ私が病みそうだ。しかもこんなふわっとした話、他人様には相談しにくいしなぁ。」と悶々としていました。

お教室の先生に相談すればいいと思うでしょ?
お友達のお母さんとつるめばいいと思うでしょ?

そうは問屋が卸さないんです。そこに相談しても何の解決にもならないのです。

お教室の先生に相談できる事と、できない/すべきでない事がある

だって。ストレッサーである上司にメンタルの相談しませんよね?

当時、息子は先生の仰ることを一生懸命聞くあまり、行動観察や体操が出来ないと思い込んでしまっていました。(確かにひどい時期でした(苦笑))
きっとそれは息子が素直だからなんだな。…と、今ならわかるけれど、当時は必死すぎました。

5歳児にメタ認知は無理な話なので、「メタ」部分を親が担うわけで、「ほら、昨日つまずいたコレが今日はサラリとできた」「自分で目標ラインを決めて頑張っている君ならどんな無理ゲーでもやっていける!」と、いくら家でバフかけて送り出しても、お教室から帰ってくるとしょんぼりしています。え、どのデバフ?!

で、それでね、お教室にクレーム言うのは違うと思うんですよ。

そうじゃなくて、その強力なデバフがあってもなお、相手のHP削るには?こっちの全体回復スキル持ちキャラはどこにいるの?あとどんなスキルとどれだけの経験値が必要なの?!どのクエストが効率的なの?!という攻略wikiが欲しいわけ。

ま、無いから自分でどうにかするよね。それが孤独っていう話です。

今だからこんな風に書けるけど、当時は辛かった。はー。

ゼルダで、草原に立ち尽くし、風の音を聴きながら「正直、ちょっと疲れたな。。」と思う瞬間のようでした。

結局、self-relianceに落ち着くことになる

私は小さい頃から独立独歩だったので、いわゆる「ママの輪」みたいなのには入っていなかったですが、それでもちょこちょこお話しする方はみなさま良い方ばっかりでした。本当に、きっと一方的だけど「同志よ!」と思っていました。

見栄の張り合いとかもゼロでした。本当にみんなマリア様。ただし、お家に帰ったらツノが生えるマリア様だと思いますけど。

ただ、当然ながら子供たち一人ひとりは誰一人として同じ人間ではないし、家庭の教育方針も色々だから、お互いの事情を共有しあったところで、どうにもならないですよね。

お互いに、たった今聞いたばかりの相手のお悩みに対して解決案を提示できるものでもないし、提示されたところでじゃぁそれやってみるの?って話だし、それ失敗したって免責どうなる?ってなるし、ディスクレーマ気にしてたら話せないし、…わー!めんどくせ。

結局、良い意味で「他所は他所、ウチはウチ」という気持ちに一周まわって落ち着くしかないんですよね。

最高のパーティーメンバーは先輩ママだった

当然ながら完全なるヒーラーで、本当に本当にHPの回復(大)と魔耐性UP効果が抜群でした。

お受験経験者の先輩ママで、たまたま縁のあった方に、もう、今思うと申し訳ないほどたくさんご相談をしていました。

日々をどうやりくりしていたか、みたいな具体的で局所的なご相談だけでなく、出口戦略についての検討などにもお付き合いいただきました。

何より、背中を押していただけました。

結局、地理的あるいは時間的な都合等の為、そのご家庭の後輩になる道は(本当に断腸の思いで)選びませんでしたが、いつか誰かに頼ってもらえる日がきたら、その方に受けた恩を10倍、100倍にしてお渡ししようと思っています。

誰の受験でもない、うちの受験なんだ。

ゲーム実況動画を見ていて攻略法を手に入れることはできるけど、自分で一生懸命考えながら自分なりに前に進むのは、当たり前すぎるけど、自分にしかできないのよね。



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