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12/6 『魔術士オーフェンはぐれ旅 ハーティアズ・チョイス』を読んだ

新アニメの2期開始と同時期に刊行されて、その時に購入したのだが、他に積んでる本を消化してるうちにタイミングを逃して積読リスト入りさせてしまい、なんならアニメもアマプラ解約してしまったので途中で止まっていた。リストを消化しようやく読みだしたころにはなんと、アニメ3期の放送が発表されていた。一周してタイミングが良かった、のだろうか。
ただ今巻の主役であるハーティアは、たぶん3期には全然出てこないんだよなあ。ていうか2期にも回想以外じゃ出てなかったんじゃないだろうか。そんな蚊帳の外にいたはずのハーティアが、実は原作1~2部の始まる前に、その先の4部の敵であるヴァンパイアと実は既に対決していたという話。しかしそれで世界の秘密にいち早く辿り着いていたかと思えば、肝心の部分には立ち会えず脱落してしまっている……あるいはそこで脱落できているという才能なのか。
代わりに始末をつけるのがキースなわけだが、その正体は……まさかまさかの。これってファンの間では既に噂されていたモノなのだろうか。ただ、これで「無謀編でのあの無法な振る舞いはすべて伏線……! ちみつにけいさんされた設定が今ここに回収!」って気には全然ならず、むしろ「まあそりゃ本編と無謀編をドッキングさせるとしたらこれくらいのことは必要になってくるよ……ね」みたいな、妙な諦観が湧いたものだった。冷静に真面目に突き詰めようとすると「いや、だとしてもそれで収めていい奇行か?」と疑問してしまいそうになるが、うまくそうなる手前で立ち止まれた。岬の楼閣とかも……ヴァンパイア症を発症して精神が狂いそうになってる者達を、執事教育によってギリギリ抑えていたってことなんじゃないのかな……そこにまともな考えがあるならば。
時系列が本編開始前なので、何を思い何をしようにも決定的なところまでは行かず、見えたとしてもその萌しのみなところではあるけども、ある意味できっと4部以降の行く末だって、開かれた者も行き詰まった者も、こういう繰り返しの果てにどこぞへと突き進んで行くのだろう。
新アニメの3期も始まるということなら、このシリーズの第3弾ももうすぐ出るだろうということで、次の看板は誰になるのか。アニメにあんま関わらない人たちが選出されるとするならコルゴンは除外できるので、フォルテかしら。はぐれ旅の裏側で、その鉄面皮で是非ともえんやこらやと東奔西走していて欲しい。

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