3/26 『太陽は動かない』を観た

面白かった。

現在の話と主人公の藤原竜也の過去の話を並行して描く、随分と詰め込まれた物語展開。見れば、どうも原作シリーズの1作目と2作目をミックスしているっぽい。そりゃ大変な情報量になるわけだが、潜入ミッションで敵スパイとの対決、炎/水に囲まれた場所からの脱出など、過去と現在で状況をシンクロさせたり対照にしたりすることで理解しやすくなっており、原作未読でもかろうじてついていけた。原作ではまた違った感じなのだろうか。

主人公の藤原竜也は、心臓に埋め込まれた爆弾にもめげずに寡黙に任務を遂行する、しかし胸には爆弾の熱量にも負けないくらい熱い思いを秘めたタフガイというキャラクターで、つい最近まで観てたドラマ『青のSP』でもそんな感じだったなとか思ったり。そういう役柄が様になっているのだな。藤原竜也といえばカイジみたいな激情キャラだとうっすら思っていたけど、秘めるタイプもいけるクチじゃないか。

いかにも「私、不二子やってまーす!」的な女スパイの人は、おみ足を活かしたアクションなどでよく魅せてくれていたが、それでもケツ一つ丸ごと晒してくれた竹内涼真には敵わない。たぶん今作のヒロインは竹内涼真だった。

心臓に爆弾というひどい情報秘匿ギミックの割にはそもそも活動する工作員たちがそんなに大して情報貰わずに上から行けって言われて行ってるだけなので忠誠心とペナルティのバランスがおかしいんじゃないか?という気はする。毎日1回電話するだけでOKなら裏切り防止効果もそこまでないのでは……? そこまでして活動する組織の目的も単なる情報密売だけってのも味気ない。次作があればぜひその辺にも切り込んで、なんならぶっ潰してほしいところだ。

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