7/19 『地獄に祈れ。天に堕ちろ。 2 東凶聖餐』を読んだ

面白かった。
荒怨寺、棲蛇区、祓宿などの相変わらずの地名に加え今回は新たに東凶滅斗炉や巣怪吊など建物乗物の名前まで地獄変換されていることが明らかになり……一体何が彼らをそこまで駆り立てるのか。もっとやって欲しいが。
今回の敵は先代死神ということで、それを皮切りにこのそもそもこの地獄という世界はどういうモノなのか、生者と亡者、魂の行方などの秘密が明らかにされるのか……と思いきや、巨大暴走幽霊植物の到来によりそれどころではなくなる。というかそこを気にしてももう仕方ないような気もしてきた。そんな秘密が明らかになってりゃこの世界はこんなことにはなっていないか。既に「こうなって」しまった世界でどう生きるかが問題であり、この作品のテーマでもあるのかも。
新キャラであり新ボスであり新ヒロインでもあった木蓮のキャラクターもいい味を出している。何考えてるか分からず常に微笑みを湛えた不思議系ヒロイン(戦闘力は絶大)が主人公と対峙し、自分でも理解できない激情にとらわれ初めて見せる怒りの素顔。とてもよかった。
次巻があるのかどうか、わからないが是非とも続いてほしい。こういう混沌系の作品は功夫と一緒で積めば積むほど強くなっていくんだから。

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