10/9 『デリバリールーム』を読んだ

面白かった。
妊婦を5人集めてデスゲーム、かと思えばデスというほどのゲームはなく、むしろゲームの外の現実にこそ死の危険と脅威は溢れていた。とりわけ妊婦にとっては。
そんな危険と危難を乗り越えて我が子の幸せで安全な出産を掴み取ろうと奮闘する妊婦たちには、結局のところやはり好感しか持てない。ぜひとも全員幸せになってほしい。
作品としては、西尾維新の新境地という触れ込みは、今まであんまり母親というものが大きく作品に出てきたことがなかったことを考えると、確かに新境地。まあ「娘」を持つ存在としては、哀川潤というのがいるけども。そういう意味では、新境地においても従来通りのパフォーマンスを発揮していた。
また、ギャグ以外で『たまごっち』とか『Netflix』とか『99人の壁』なんて言葉が出てきてるのも新鮮味がある。ノンシリーズの作品は現代に根差すという縛りがあるのかもしれない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?