12/16 『屍人荘の殺人』を観た

面白かった。
原作は未読。ただまあ評判は耳にしてるし、タイトルがタイトルだし、どういう状況になるのかくらいは何となし予想はついてた。でもそれが、ゾンビにしか見えない何かを論理的に解いていく感じのものなのか(しずるさんパターン)、もしくはゾンビはゾンビとして普通にお出ししてそんな世界で起こる謎を解くのか(事件シリーズパターン)は分からなかったので、どっちだ~と思いながら楽しんだ。結果、そのどちらとも言いがたいパターンだったかな。ゾンビに襲われているこの状況でさらに人間による殺人が起こり、ゾンビはさておいてその謎の解決に動くパターン……。
話の流れはとても分かりやすく、描かれたもので理解できないものはとりあえず無かったと思う。合間合間に差し挟まれるコメディシーン、要はTRICKみたいなシーンは、TRICKみたいだなって思ったが、しかしこういうの謎の本筋にとっちゃノイズでしかなさそうなものなのに、本筋の理解を妨げないのは不思議なものだ。むしろ合いの手のようにうまく入ってることで理解が促進されてるような気さえする。おそらく文章で同じ分量だけやるとほんとにノイズでしかないと思うが。
事件が終幕し、ゾンビの謎とかはシリーズを追うごとに明らかになったりする感じなのかな~と思ったところに、あのラスト。急展開の驚きもあったが、それ以上に冒頭と序盤だけで退場してしまった明智さんが確定で死んでしまったことが、妙に悲しくてショックだった。たった2時間、出番だけでいったらその半分以下の時間で見事に心を掴まれてしまった。明智というキャラの強さゆえか、中村倫也が愛らしすぎるゆえか。どっちもか。
原作には泣く泣くカットされた諸々があるらしいので、いずれ読んでみたい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?