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2020年1月の記事一覧

1/21 『魔術士オーフェンはぐれ旅 コミクロンズ・プラン』を読んだ

面白かった。 アンソロジーでも人気の高かったコミクロン。あとがきを読む限り、いくらかの偶然と気まぐれと思わぬ化学反応によりその人気は確立されたもののようだけど……ここ数年で駆け抜けるように新装版を読みさらっていった俺でさえ感慨深いものがあるので、原作発表当時からのファンにとってはひとしおだろう。 成長したコミクロンは、以前とは別人のようになって……いやほんとに別人とは言わぬまでもどんな成長の遂げ方をしているのか。カワイイ系お下げ髪自称天才美少年が性別不問の自称天才イケメン美女

1/16 『魔術士オーフェン アンソロジー』を読んだ

面白かった。 どれもとてもよく原作の雰囲気を踏襲しておられて、それもシリアス方面にもギャグ方面にもいっているので流石である。執筆陣はいずれも初めて読む方々だったけど、すんなりと入ってゆけた。登場人物、登場時代がやや偏りがちではあったが、それはそうという気もする。逆説的にみんなにとってどこを描けばオーフェンっぽくなるのか、或いは誰やどこが触れるのが難しい「聖域」となってるのか……みたいなことも想像できて楽しかった。

1/8 飯尾和樹『どのみちぺっこり』を読んだ

面白かった。 芸人・ずん飯尾をノベライズしてみました、というくらい、テレビでの芸風がそのまま文章に置き換えられている。苦労話、青春話、仕事論、そのどれとも言うにはどうにも言えない、楽しいおじさんの愚にもつかない無駄話をずっと聞かされていて、しかしそれが心地よい。間に挟まれる写真もとても味わいがあって好かった。ハライチ岩井に続く人気芸人エッセイになれるだけのポテンシャルがあると思うが、どうだろうか。続刊など出るようならまた読みたい。

12/31 西尾維新『美少年蜥蜴【闇編】』を読んだ

面白かった。 光を失った眉美、痛みの描写はいやに生々しくてあれだったがしかし悲しみ過ぎることもなく、その後の事態解決への動きといいみんなのケアといい、ポジティブなまま進んでいく。一作の短さがいい方向に働いている。 生々しいと言えば団長の感触を確かめるシーンもとびきりに生々しい。まさか最終巻にして美少年というもののいかに美少年たるかを精彩に描写してくれるとは思わなかった。何故アニメ化決定してからそういうことを……期待が高まった。 結末……ではないエンディングも、綺麗にまとまった