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Axie Infinity について その1

 予防接種(1回目)をようやく受けましたが、肩が痛くイライラしてます。特にやりたいゲームもなく(New World早くリリースしてくれ。)、一方で3連休を無駄にするのもどうかと思い、代わりに記事を書いています。
 今回は巷で噂の『稼げるブロックチェーンゲーム』Axie Infinityをやりはじめていろいろと理解できたことがあったので、それを記事化しています。

ブロックチェーンゲームが掲げる理想の矛盾とAxieの敷居の高さ

 まず、ブロックチェーンゲームがなぜこれまであんまり流行らかったのか、というのを書きたいと思います。文章的構成の正しさからいえば、Axie infinityの説明から入るのが正しいのですが、あまりにも各所で説明がされているため省略します。この記事が最もまとまっていると思います。

 ただ、「スカラー制度」以前にブロックチェーンゲームがそもそもなぜ一般的にならなかったのかの説明がないので、その説明が必要だと思いました。基本的にブロックチェーンゲームをやっている人は、相場が値上がりすると信じているからやっているので、その議論があんまり十分にされていないんじゃないかと思っていますが、個人的には『ゲーム(≒楽しいことをして)で稼ぐという』という理想が構造上非常に難しいからだと思っています。(説明になっていない)。詳しくは以下の3つの理由です。

①『ゲーム≒楽しい』がそもそも間違い。
 「Apex Legend」など面白いと想像するようなタイトルはゲームのごくごく一部であって、ゲームは駄作のほうがずっと多いです。Steamでインディゲームを探して自ら面白いゲームを探すようなユーザはよく知っていると思います。
 普通の人(言い方が微妙ですが)、面白さがある程度保証されている有名なIPタイトルをやっているので勘違いしやすいですが、ゲームは別に面白くないです。面白いゲームを作るのは相当難易度が高く、多くがやってくれるようなゲームかつ、ブロックチェーンはそもそも結構な奇跡なんだと思います。
②『楽しいことを仕事にするのは競争が激しい』=価値が下がりやすい
 2つ目は面白いゲームを作れたとしても、面白いと逆に大勢がその行為をするので、その行為自体の価値は下がっていくということです。MMOで起こっていたゲーム内アイテムのインフレ現象(=ゲーム内通貨の価値の低下)を想像するとわかりやすいです。
 仕事の価値というのはあくまで供給と需要のバランスで決まります。多くのコインが作られたとしても、それを欲しがる人がいなければ値段はつかないです。
 基本的に、3Kという仕事が給料が高く、逆にゲームエンジニアの給料がエンジニア業界の中では低いというのが「楽しい」という余分な付加価値をつけるとモノの値段は下がるという事実を裏付けていると思います。
③ 無料のものに後から価値をつけるのはとても難しい。
 そして最後に、物の価値は多くの場合、初期形成された相場に従うということです。大事なのは本質的なそのものの価値に対してではなく、初期にできた相場に従うということです。
 例を挙げると、新聞とインターネットニュースの関係が分かりやすいです。もちろん、黒真珠であったり、多くの株式であったり後から価値があがるものも多くあります。ただし、元からタダかつ多く存在するものに価値をつけるのは滅茶苦茶大変です。そういうものの多くは広告という形で収益をとっているケースがほとんどだと思います。

 まとめると、ブロックチェーンゲームが難しい理由は以下です。
① 人を集められるほど面白いゲームが作れない
② 作れたとしても、マイニングされる仮想通貨自体の価値は下がる
③ 無から有を作るのはとても大変。
 
 そのため、ゲーム業界ではあんまりメジャーにならず、それならハイパーカジュアルでいいよね(人集めて広告モデル)って流れが最近までの流れだったと思います。

Axie Infinityはどのように乗り越えたのか。

 結論から言うと、初期に3体を強制的に買わせる=参入障壁を高めたことだと思います。これにより、多くの人は損をしたくないので、Axie = 有料という相場ができました。 
 完全に逆転の発想で、通常ゲームはいかにして人を集めるかを最優先事項として活動しますが、(開発費と広告費が同額に近いゲームまである)門戸を狭くすることで価値を作るという戦略で、どちらかというとブランドマネジメントの戦略に近いです。
 もちろん、全てを解決しているわけではありません。②の問題は、有料から生産しているので価値が下がりにくいという側面はあるものの、一方で仮想通貨の生産力はプレイ人数が増える、一方で消費市場はゲーム内にとどまるため、ズルズルと値下がりしていくと思います。

参考:SML相場

SML相場

(※SLPがプレイヤーに発行される仮想通貨だと思ってください)

詳しい値段構造に関しては、次回(いつになるのか)ゲーム性について書くときに書こうと思います。(今日はやる気がなくなったので、ここまです)


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