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Valorant 教え方について

ゲームが上達してくると、他人に教えを請われることがあります。その際の教え方によって、教わったプレイヤーの上達具合が変わってきます。また、チームメイトや友達が上達することで、より高次な練習やプレイを目指すことができます。今回は適切な教え方について書いていきます。ゲームだけではなく、仕事で部下を持ったときなどにも使えるので覚えておきましょう。

1.自立したプレイヤーの育成を目指す

学習者の到達目標は「自分で強くなるための資質を得ること」です。学習者が教えてもらわずにも、自分自身で実力を向上させるための方法を理解できる段階まで到達することが必要です。そのためには、問題を解決する力とモチベーションが求められます。問題を解決する力を得るためには、実際に問題点を解決する活動を重ねることが必要です。指導者は学習者が抱える問題点を解決する方法を一緒に考えるようにしましょう。

2.問題点を単純に指摘しない

教えを請われたときにやりがちなのは、相手の良くないところを指摘することです。しかしながらその方法は学習者に対して非常に効果が低いです。

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上記の画像は学習するときにより高い効果を生み出すことができる方法を示すラーニングピラミッドです。この図は上にある方法ほど効率が悪いことを示しています。話を聞いただけの「聞く」などは非常に効率が悪いですが、「話し合う」や「やってみる」、「他人に教える」といったものは非常に効率がいい学習法であることが分かります。先ほどの3つの方法に共通しているのが自ら積極的に学習へ向かっているということです。具体的には学習者に考えさせることが大切となります。例えば、学習者や他の人が失敗しているシーンを見せて学習者に問題点を見つけさせたり、学習者と同じ問題を抱えている人とで話し合いをしつつ解決策を模索させたりすると良いです。学習者が受動的な「教える」ではなく、学習者が能動的な「見つける」ようにしましょう。

3.学習者の自己効力感を向上させる

ゲームを上達するために必要な物は効率の良い練習と高いモチベーションです。モチベーションを維持するためには自己効力感が不可欠となります。基本的に教えてほしいと言うような学習者は、自分の実力に満足していないので、自己効力感が低いです。自己効力感を向上させる方法は、うまくいったことを褒めることです。学習者が意図せずに上手にできてしまったことに対しても、褒めることで学習者の自己効力感は向上します。その際はあとからまとめてではなく、すぐに褒めるようにしましょう。学習者を上達させたいときは、その人の悪いところを探すことよりも、良いところを探すようにしましょう。

4.「できる」までは時間がかかる

今まで説明した方法は非常に時間がかかります。悪いところを指摘してしまったほうが、1回の学習効率が悪くても時間が短いため、全体の効率が良いのではないかという考えを持つ人は存在します。しかしながら、悪いところを指摘したところで、問題点がなおるまでには「わかる」→「できる」というプロセスを踏まないといけないので、非常に時間がかかります。それならば、毎回効率の良い学習方法をしたほうが全体の効率も良いと考えられます。上達は時間がかかるものであることを理解しておきましょう。

5.体系的に課題を設定する

学習者の問題点は基本的にひとつではないです。何かを直せば学習者が完璧になるということは決してありません。複数の問題点が絡まって学習者の上達を妨げることが一般的です。その複雑な絡まりを解消できるのは、指導者です。指導者は学習者が少しずつ土台を作れるように計画的かつ体系的に学習者へ課題を設定することが必要となります。学習者の目標を見通して道筋を立てることで、上達までの課題設定をできるようにしましょう。具体的には学習者の練習メニューを考えることが効果的です。1日にすべき練習を設定して置き、そのフィードバックを受けることで、学習者を褒めたり、学習者の段階を見極めたりすることができます。例えば「AIMの向上」を大きな目標とするのであれば、最初の段階は「止まっている目標をただ撃つだけ」とし、その後「頭を狙って撃つ」「動きながら撃つ」「素早く撃つ」などの高いレベルの練習課題を設定しましょう。自立したプレイヤーになるまでは平均的に育成し、相互の関係が理解できるようにさせましょう。

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AIMばかり鍛えては他の技術との関連が理解できない。

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バランスよく鍛えることで他の技術と関連できる。

6.教える活動は指導者に対しても効果的

前記したラーニングピラミッドでは、教えることが最も効率のいい学習方法であるということがわかります。指導者は学習者に対して教える活動を通して、内容を再確認できるので、より理解度を深めることができます。その高い理解度が強い基礎となり、もう一段階上のプレイヤーになれます。指導者は学習者へ教授することを面倒と思わずに、自分にとって非常に効率のいい練習になっていると考えるようにしましょう。

まとめ

学習者の問題点を指摘するだけの指導はやめましょう。学習者と一緒に解決策を考え、学習者を自立したプレイヤーへ成長させることが最も大切です。その活動を通して見つけたことや学んだことは、学習者と指導者どちらも非常に高い理解度を持つことができます。一緒に問題点を探すといっても、探す活動の流れは指導者が意図的に方向付ける必要はあります。何が必要なのかを学習者に気付かせるヒントをたくさん準備し、体系的な練習ができるようにしておきましょう。また、指導者は学習者の良いところを褒めるようにしましょう。

人に教えるということは想像よりもかなり難しいです。教えたい相手がいるけど教える具体的な方法がよくわからないときは、教えたい内容を文字や動画にしておきましょう。それとなくその存在を知らせることで、学習者が自ら気づいたように感じ、「見つける」活動となります。

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