LydianモードやらLydianスケールやらちょっとモードの話とか

モードの話という事で、まずいきなりリディアンからやろうかな。

よく見られる解説

典型的な説明としてはドレミファソラシドのファから弾いたスケールという話がよく出てくると思う。つまり、「ファソラシドレミファ」がリディアンという事になる。

今回はモードっぽい話なので便宜上ドレミファソラシドはアイオニアンと表記させていただくとして、ん?わかったようなわからんようなとなりませんか。バッキングを付けてみる

このようなバッキングでそこに合ったモードを弾くと「これ単純にCメジャースケールなんじゃないの?」という疑問にぶち当たるが、実際問題その考えは正解であり、これはCメジャースケールでありFリディアンスケールでもある。つまりこれら2つは全く同じものなのだ。

続いてよくある解説

Fから始まるんじゃなくてCからリディアンを始めてみようみたいな奴

そうするとこの第4音だけが#するのがわかる(五線譜見てね!)。そして、それほどサウンドに気まずさがないので、これはこれでありだなというのがわかる、かもしれない。この第4音がシャープするのがリディアンの一番の特徴であり、逆に例えばこの音を弾かなかったりするとそれはもう何なのかわからなくなるとも言える

結局この考えだと何なんだかよくわからない

ここまでは一般的な解説なので、これでわかる人はなかなか少なく、ロック系の解説だとここで切れてるのでじゃあ何なんだとなっちゃう気がします。Key=Cの時のFで使ったらそれはメジャースケールじゃんと。じゃあメジャースケールだけ覚えておけばいいじゃんとなるわけです。まあそれはある意味それで処理できるのであれば正しい。そして割とロック系だとそれで処理できちゃうのであんまり意識する事はないが、以降ちょっとリディアンを意識しとく事があるかもしれない事例を書いておく

IVコードが連続する時にリディアンを意識して弾く

じゃあどういう風にやるといいかというと

のようにFmaj7(IV)が長く続いた時にLydianの第4音シャープ(赤丸)を強く意識させると、っぽくはなる。ちなみに第4音シャープの事をテンションと考えて +7 して通常は#11と表現するのが一般的なので今後はその表記にします。

IVからスタートする曲で調を見失わないようにする

IV(キーがCならF)から始まる曲とかも、世の中にはまあまあ存在するので、この時に間違えてアイオニアンを弾かないように気をつけるとかそういう利点みたいなのはあるわけだ。ちなみになんだけどIとかIVとかVとかの意味が、わかってないと理論系の話を読むのは絶望的なので、最低限そこまで戻る必要がある。これがわからないと音楽理論に触れてはいけない(今日日どこかに解説とかあると思うから私は書きたくないw)。

たとえばJust Friendsの冒頭のコード

これはまず五線の調号からキーがFの曲とわかるので(五線譜見てね!)、Bbmaj7がIのコードじゃないのがわかる。途中の謎コードは今は放置してBbmaj7だけみればこれはBbアイオニアンではなくBbリディアンが第一候補となる。ただ、この場合Bbアイオニアンでもまあまあ適合するから面倒くさい。その場合キーをBbと間違えたままつっこんで爆死という事もあるので、そこを気をつけないといけない(何のこっちゃかわからんかったらまあこの辺はいいか、まあようするにこの場合はどこにセンターがあるのかというのを意識して取るか取らないかという事であって、通常ここではFをセンターに置いてBbのアドリブを取るという事になるからそうするとBbリディアンという考えに至る)

ワンコードの時

結局ワンコードの時は、どのようにでも解釈できるので、メジャー系の場合はリディアンと解釈して弾かれる事が結構ある。
ここではGmaj7を4つ置いた。何でGやねんという話はちょっと置いといて、あと、今のところ調号も付けてません

こういう場合はG Lydianで弾き倒してok、本当は調号Gじゃないのかもしれないが今回は便宜的に調号をGにつけた。

そうすると五線で臨時記号#が出ている音がリディアンの#11というのがわかる。つまり、ワンコードの場合は旋律で雰囲気を支配できるので、アイオニアンで弾けばアイオニアンの雰囲気になるし(本当はこのパターンでのアイオニアンは若干マズいんだけど)、「これはリディアンや!」という風にねじこんでいけばリディアンになるのである。ただし、普通はある程度決めておくし、作曲するならなおさら決める事になると思うけど…

で、何でGにしたんかっていうとDream theaterでこういう曲がある

これはキーボードのフレーズで、ちゃんと1音1音トレースしてないので雰囲気だけだけど、五線で#になっているのがリディアンの#11

で、この後のコードが全体的に一音上に上がる展開になるが、フレーズはそのまま使われている

音楽の感じ方は人それぞれだから○○感というのはあんま好みじゃないけど、あえていうと「プログレ感」が結構あるので、プログレっぽいのを狙う時はリディアンは敢えて使っていかないとそれっぽくならない事もあるのかもしれない。

もちろんキーボードの後に続くフレーズにもふんだんに使われているので、研究してみてください。

その他の用法(続く、のか?)

トニックでリディアンなどの用法もあるんですが、まあ長くなってきたんで、今回はこれまでとします。

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