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D&D初心者がVRで食屍鬼島キャンペーンを回した話

このnoteはVRTRPG Advent Calendar 2023 16日目の記事です。
15日目の記事の担当は鹿屋ギン助さんで『VRTRPGとリアル両方で使える駒を作ってみた話』だそうです。実はギン助さんの記事で紹介されているD&Dセッションには私も参加していたので、見覚えのあるキャラクターや風景が載っていてちょっと嬉しいです。

D&D「竜たちの島ストームレック」。
ギン助さんのキャラはエルフのドルイド、私のキャラはハーフリングのローグでした。

はじめに

こんばんは、mocoです。
普段はResoniteというVRSNSを中心に、ResoniteでVRTPRGを遊ぶサークル「とらいばーる」のメンバーとTRPGをして遊んでいます。このあたりの固有名詞の詳細はよっしーさんの記事『2023年のVR-TRPG』を読んでください。

2023年の2月から10月、およそ9ヶ月をかけて全14話のフィフスエディションRPG サンディ・ピーターセンの暗黒神話体系 クトゥルフの呼び声TRPG キャンペーンシナリオ「食屍鬼島」のGMをしていました。

フィフスエディションRPGとは、D&D第5版と全く同じコア・ルールのファンタジーTRPGシステムで、*「サンディ・ピーターセンの暗黒神話体系 クトゥルフの呼び声TRPG (原題:Sandy Petersens Cthulhu Mythos - 5E -)」ではそのコア・ルールを使ってクトゥルフ神話の世界観を遊ぶことができます。
「クトゥルフ神話TRPG」(原題: Call of Cthulhu)とは別物です。ちなみに、CoCもサンディ・ピーターセンが作っています。

2023年2月時点で、私mocoはD&DもといフィフスエディションRPGの経験がほぼゼロでした。そんな状態で、VRで、14話構成のフィフスエディションRPGキャンペーンのGMを? できます。できました。というわけで、これからVRでキャンペーンシナリオのGMをする皆さんのハードルを地中に埋めるため、このnoteでは「初心者DMがいかに楽をしてキャンペーン卓を開始したか&完走したか」というお話をします。

なんか思ったより書きすぎちゃったので、人の伝助入力を待つ間にでも軽く読んでください。

卓を始める前の話

次にVRで遊ぶシステムはクトゥルフの呼び声TRPGにしよう! と決めたとき、mocoのD&D経験はマジでゼロでした。なんか……めっちゃ古くからある名作らしい。それのクトゥルフ神話サプリが出るらしい。ええやん。買った。よしやってみよう!
というわけでお試しとしてクトゥルフの呼び声TRPGの単発シナリオをGMとして遊びました。

このときの私のルール把握がどんなもんだったかというと、こんなもんです

呪文スロットって何????←マジ

こんなもんだったので、プレイヤーは「D&Dのルールに慣れていて、初心者GMと一緒にルールブックを開いて教えてくれる経験者」を集めました。TRPGはルールブックを読んで遊ぶものですが、だって詳しい人に聞きながら読んだりやってみてから読んだりしたほうがわかるんだもん。
ResoniteというVRSNSではVRモードとデスクトップモードを1ボタンで切り替えられるので、卓中にちょっとHMDを外して紙の本をめくる、ってのも容易でした。

何はともあれ一度遊んでみて楽しかったので、しばらくしてからさっそくキャンペーンのプレイヤー集めを開始しました。

見切り発車募集文

それから、VRChatでD&Dの体験卓に参加して初めて呪文というものを使ってみたり

ゲムマのD&D体験会に参加してみたり、そこでDM役をしてくださった方がオモコロ動画に出演していて驚愕したり

しつつ、ざっくりシナリオのあらすじを読んだりキャラ作成会など開催したりして、第1話当日を迎えました。

え? 卓準備は?

第1話当日を迎えました。

え? 卓準備は?
はい、あんまりやってないです。このキャンペーンは初心者GMとしてフィフスエディションRPGに慣れることと、疲れず完走することをテーマにしていたので、意図的に卓準備はほぼやっていませんでした。(言い訳)
VR TRPGだからって、空間を頑張って飾り付ける必要はありません。みんなの想像力に任せてオフセ式に遊ぶことにしたんです。(言い訳2)
せいぜい、卓前までにその日のシナリオとクリーチャー情報を読んで、必要そうなマップがあれば Petersen Games 公式サイトか Afternoon Maps (あらゆるシーンのグリッドマップを作成配布してくださっているありがたいサイト。キャンペーン中は $2/月のメンバーシップに入っていました)からダウンロードしておくくらい。
あとは元気があればNPCの顔グラをVRに持っていっていました。

ResoniteというVRSNSは、PC上の画像や3DデータをVR空間にドラッグアンドドロップで簡単に持ち込むことができます。
また、長文を表示するためのコピペ可能な文字パネルもあるので、困ったときはそこにシナリオ本文を貼り付けて共有することもできました。

そうそう、Fighter-KOUさんが作成してくださっている、D&Dの初心者向けサマリも画像として持ち込んでVR内で参照していました。ありがとうございます。

画像サマリがわかりやすくて助かった

キャンペーンの思い出

そんなこんなで、省力GMによるVR食屍鬼島キャンペーンを遊びました。
実際の卓風景は概ねこんな感じ。
キャラ駒もVR空間内で作成できるので、みんなのアバターやクリーチャー画像をその場で駒化してマップに乗せて遊びます。オフセっぽいですね。みんな飛んでるけど。

「嵐を作るアイテム」「船の背景のアイテム」はなんかプレイヤーが出してくれました

ResoniteというVRSNSは、ユーザーそれぞれがインベントリを持つので、セッションの背景にそぐうアイテムがあれば、それを出してその場で飾り付けることができます。GMの手持ちアイテムが少なくても、プレイヤーがそれっぽいアイテムを勝手に使って盛り上げてくれることもしばしば。

また、キャラクターシートはプレイヤーに全部任せる方式だったので、キャラシサイトを使って各々作成したキャラシを画像の形式でVR空間へ持ち込んでいました。
ちなみに、今ではかしこいプレイヤーがかしこいResonite内キャラシを作ってくれているので、これから遊ぶ人はそっちを使うのがおすすめです。なんと習熟ボーナスを勝手に計算してくれたり、キャラクターをイニシアチブ順に並べてくれる機能があります。べんり。

セッション自体の感想は以下の通り。
7つの命があって、人間とか基本的にどうでもよくて、バッグオブホールディングスと融合したのでなんでもかんでも口の中にしまっちゃうドルイドの猫。プレイヤーがクトゥルフ神話のオタクすぎて、全然ファイアボールを取ってこないのに変な呪文ばっかり取ってくるししまいには核爆発を起こしていたズーグのウィザード。それとはうってかわり、コツコツビルドを最適化していって、最終的にすげえダメージを叩き出すようになっていった美しいもの好きなハーフエルフのパラディン。呪文と知識のオタクで、見つけた魔導書を手当たり次第に解読していったら、ありとあらゆる《ヨグ=ソトース神話》判定に自動成功するようになったハーフエルフのローグ。みんなの活躍によって世界はちょっと変わった形で救われました。

あ~~~たのしかった!!!

おわりに

私が2023年のVRTRPGで一番記憶に残ったと言っても過言ではない、初めて回したクトゥルフの呼び声TRPG「食屍鬼島」キャンペーンの振り返りでした。
こんな雑な初心者GMでも14話キャンペーンを完走できるとらいばーるは本当によいところです。

ResoniteでVRTRPGを遊ぶとらいばーるでは、毎月15日に定例会、第4日曜日にルルブ不要の定期コンベンション「とらいこん」を行っています。
次回のとらいこんは12月24日。合わせて初心者案内も積極的に実施しているので、ぜひDiscordサーバーに入って情報をチェックしてみてください!
mocoと一緒にVRTRPGで遊ぼう!
最近発売されたクトゥルフの呼び声TRPGの新作キャンペーン「蛇祖神イグ」もまた遊びたいぞ!

とらいばーる

VRTRPG Advent Calendar 2023 16日目の記事でした。
明日はらぷそさんによる「何も考えていないのである!!!」だそうです。どんな内容なのか今から楽しみですね。

それではおやすみなさい。


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