隔壁
この壁で君と私を隔てよう。
眠るときには外してもいい。
そう言った君の横顔、逆光で見えてなかった。笑っていたのか?
いつまでも届かぬような手紙待ち、ここで待ちつづけてもいいのか。待ちつづけ、決して届かぬ封筒の、幻影を見て生きていくのか。判断は脳細胞がすることで、心臓などは加味していない。
カーテンの細い隙間に降り注ぐ西日のような恋だったのか。冷え切ったコーヒー含み、苦味などありふれすぎて分からないのだ。無伴奏チェロなど聴いてヒロインのふりをしたってごまかされない。
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