ドブネズミを拾って帰ったことはありますか?
「ドブネズミみたいに、美しくなりたい」とはTHE BLUE HEARTSさんの名曲『リンダ リンダ』の超有名な歌い出しのリリックだが、つまり一般的にドブネズミは“醜いもの”とされている、というわけだ。
それはそれとして(え、置いちゃうん?)。
子どものころ、外で犬や猫を拾ってきて、お母さんやお父さんに叱られた経験を持つ人は多いだろう。
小学3年生くらいのころだろうか。しかし自分は、犬猫ではない生き物を学校帰りに拾って帰ってきた。
ドブネズミだ。
ドブネズミは、下校途中の田んぼの隅っこにケガをしてうずくまっていた。
もちろんイラストのような可愛いネズミではない。正真正銘のドブネズミ。しかもケガをして動けないドブネズミである。
「かわいそう」
自分は段ボール箱を探して来てドブネズミをそこに入れ、うんしょこらしょと運んでそのまま自宅へ。
そして家の中に持ち込み、「ケガは大丈夫かな」「死んじゃわないかな」と、見守っていた(そもそも見守るしかない)。
そのうち、というか、当たり前だが、ほどなく母に見つかった。
「すぐに捨ててきなさい!」
後ろ髪をひかれながらも、しかし家に置いておいても結局はどうすることもできなかった自分は、泣く泣く、泣く泣く、自宅すぐの、田んぼのあぜ道にそのドブネズミさんを置いてきたのだった(ごめんよ。結局、ただ距離を移動させて。。。)。
いまなら、あの冷たい叱責はネズミは病原菌を持っていること、それが人にうつる危険性があること、だから触ってはいけないのだといったことも分かる。
調べると「サルモネラ症」や「鼠咬症(そこうしょう)」などなどがあり、かなりヤバイ。
しかしそのとき、母はそういったことを一切教えはしなかった。
子どもは、説明すれば思った以上に分かるものだ。
ともかくワタシはドブネズミを汚い、醜いとは一切思わなかった。
ドブネズミを家に拾って帰ったことはありますか? ないよね。これって聞かれたら引かれるものなのか?💦
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