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埼玉西武ライオンズ、2021年3月・4月の戦いを振り返る

ゴールデンウイークも終盤に差し掛かってきましたがいかがお過ごしでしょうか。都市部では緊急事態宣言が出るなど、外出が出来ないし、したとしても商業施設はどこもかしこも臨時休業で行くところすらない状況と寂しいものですが、それでも何とか野球やサッカーなどは続いているのでありがたいなと思う次第です

既に5月4日になってしまいましたが、忘備録として簡単に3月・4月の戦いぶりを振り返っておこうと思います


チーム成績


2021年月別ライオンズチーム成績

チームの打撃成績に関しては、主力選手が多く抜けた影響をもろに受け、貧打に泣いた一か月半でした

2020年月別ライオンズチーム最終成績

昨シーズン、最も打てなかった10月・11月と比較しても、さらに下回っているわけですからね

救いは投手陣が失点ベースで4点以下に抑えた事。特に防御率で毎月の様に5点台を記録していた先発投手陣がギリギリとは言え、3点台に抑え込んだのは朗報です

救援投手陣はまだしも、先発投手陣はここ何年も三振が奪えず、支配力に欠けるところがありましたが、今シーズンは12球団中8位とは言え、改善されており、希望の光が見えつつあります


打撃成績


2021年3&4月ライオンズ個人打撃成績


打線に関しては山川穂高の離脱によって、ホームランを打てる選手がいなくなったのが痛かった。教育リーグから猛アピールし、チャンスを掴んだ愛斗が4本塁打、呉念庭が3本塁打と嬉しい誤算はあったものの、打線の軸として上位に置くには少し心許ない。中村剛也が4番の空席を埋めてはいたものの、IsoPが0.100を割り込むように【※キャリア通算 0.266】長打が出ず、それがチームとして得点力不足に繋がっている

山川穂高も5月1日から二軍の試合に出場し、5月3日には第1号ホームランを放っており、PayPayドームで行われる、5月7日のホークス戦から木村文紀と共に一軍復帰するのではと予想しています


投手成績


2021年3&4月ライオンズ個人投手成績


先発投手陣に関しては、髙橋光成が6試合中5試合でQSをクリア。クリアできなかった1試合も6回は投げきっているので、エースとして及第点を与えられるピッチングを続けています。また、先発転向1年目の平井克典もQSは3試合クリアしており、確実に試合は作ってくれている。そして今井達也も毎試合、5~6個近く四球を与える不安定な内容ながら、「ランナー返さなきゃいいんだろ!」と言わんばかりに、力づくで抑えていくピッチングで大量失点を与えず、今井達也なりに現在出来る限りのピッチングをやってくれている

問題はこの3人しかQSをクリアできていないように、4人目以降の先発が出てくるかどうか?

候補としては、四球率の低さが特徴的な上間永遠。5月3日の試合に初先発した新外国人投手のM.ダーモディ。現在は中継ぎに配置転換されたものの、ストレートの力強さが戻りつつある松本航。そして二軍で調整中の実績十分なZ.ニール。この4人が3つの椅子を争う形となる

今後の目標としては、ひとまず「目指せQS率40%超え!」を合言葉に頑張っていただきたい


救援投手陣については、平良海馬が圧巻のピッチングを続け、昨シーズン中盤以降不安定な投球を繰り返し、Bチームに降格していたR.ギャレットがスプリットの割合を増やし、4シームとほぼ二種類に絞って投げる事で相手打者が逆に絞り辛くなったのか、昨シーズンの前半をさらに上回るピッチングを見せている

問題は増田達至。5月1日のファイターズ戦を含め、すでに3度も救援に失敗するなど、配置転換の話題も俎上にあがるなど不安視されているが、70%近く投げているストレートではなく、さほど投げないスライダーを打たれており、裏をかこうとしすぎているのでは?と思わなくもない

辻監督も引き続きのクローザー起用を明言しており、結果を残してこの起用法が正しかったと認めてもらうしかない


二軍成績


2021年3&4月ライオンズ個人打撃成績(二軍)

2021年3&4月ライオンズポジション別スタメン起用(二軍)

2021年3&4月ライオンズ個人投手成績(二軍)


野手陣に関しては主力選手の相次ぐ離脱によって、若手選手がピックアップされ、二軍で苦しい思いをしてきた愛斗、呉念庭、山田遥楓が一軍定着することが出来ている

そんな中、巡り会わせが悪く、チャンスを逃しているのが高木渉と綱島龍生

高木渉は二軍の公式戦が始まると、9試合で打率.533/OPS1.444と驚異的な数字を残していましたが、3月31日の試合で怪我をしたようでそこから出場は無し

同じ左打者の鈴木将平、西川愛也が共に一軍でアピールできずにいたので、十二分にチャンスがあったはず

また綱島龍生も二軍で好成績を残し、一軍に呼ばれるものの山野辺翔がセカンドに定着しかかった為、すぐに登録抹消。するとヘッドスライディングの際、左手を痛め登録抹消される緊急事態となる

しかし綱島龍生はすぐには上げられない。そこで山田遥楓をセカンドで起用すると守備面での貢献が高く、レギュラーを獲得


一方の綱島龍生は調子の波が一旦落ち着いてしまい、再度のアピールに失敗し今に至るといったところ

3/20~4/1【一軍昇格前】
18-8 (打率.444/OPS1.583) 

4/8~4/30【登録抹消後】
50-11 (打率.220/OPS.631) 


現在、セカンドは佐藤龍世が多く守っており、双六で言うところの「ふりだしに戻る」ではないが、また二軍のレギュラー獲得に向け、再スタートしなければいけない

入団以来、ドラフト下位指名の悲哀ではないが、優先順位の低さゆえ二軍ですら出番を掴むのに苦労している。しかし着実にレベルアップしているのも事実なので、もう一度アピールし続けて一軍昇格に向け、頑張って欲しい

ルーキー組の渡部健人と山村崇嘉に関しては、日刊スポーツに連載されている田村藤夫さんのリポートにその課題が書かれている

渡部健人に関しては現在、山川穂高が二軍調整中なので、いまの間に見るべきものは見て、聞けることは聞いて参考にして欲しいし、山村崇嘉に関しても、敢えて口悪く言えば「チンタラ」した動きは松井稼頭央二軍監督も知ってて静観しているのではないか

80年代のパ・リーグを代表するキャッチャーだった田村藤夫さんの目は大いに信用できるものだし、こういったキツめの指摘はまわりまわって本人の目にも届くでしょう

そこで何を感じるか?映像では映らないところでもあるので、確認しづらいが、一挙手一投足を楽しみに見てみたい


投手陣に関しては渡邉勇太朗の「迷走ぶり」が気になるところ

開幕して2試合は先発したものの打ち込まれ、その後は救援に回るものの、防御率を見れば分かるように打ち込まれているし、三振数を上回る四球を出しているなど全く結果が出ていない

後ろに回したのは力をセーブせず、目一杯投げて出力を上げる(リミッターを解除させる)意図があるはずで、球速も140キロ後半が出てはいるが、結果が出ていないということはボールの質(回転軸&回転数)に問題があるのではないか

自信喪失をしない様、周りのケアであり、指導をお願いしたいものである

ライオンズは良くも悪くも怪我の情報が口外されない(見方を変えれば、ニュースバリューが無いため、誰も取材しないとも言えるが…)ため、登板間隔が長くなっているのは怪我なのか、三軍で育成中なのか分かりかねるが、後者だとすれば、佐々木健は開幕戦に投げた後、三軍を経て、5月3日に実戦登板。赤上優人は一足早く、4月21日から登板している

そして入れ替わるように大曲錬が4月22日を最後に、同じく豆田泰志が4月10日を最後に実戦から遠ざかっており、三軍で強化に励んでいるはず

赤上優人は私が見た限り、最速154キロ、常時140キロ後半のストレートを投げており、一軍の中継ぎ陣に離脱者が出るようなことがあれば、早々にも支配下登録されるほどのボールを投げており、楽しみな投手です


こんなところで思いついたことをあれこれ書いてみましたが、山川穂高と木村文紀が戻ってくるまであと2試合(願望強めだが間違いないはず!)
我慢の戦いが続きますが、怪我の功名で1.5軍の選手に使える目途が立ってきたので、層が厚くなった打線がチームを引っ張ってくれることを願ってやみません

これからが本番だーーーーー!!!!!

では👋👋


参考資料


ライオンズを中心にあれこれ思った事を書いてます。