CouchSurfing 訪問者記録 Ver.1~初単独女性ブラーウィン~

この記録は我が家に訪れる、ちょっと風変わりだけど、どこか愛くるしい外国人の訪問記録である。

前置き

初回なので簡単にCouchSurfing(カウチサーフィン)について説明すると、これは無料で泊まりたい人と、泊めてもいい人をマッチングするサービスである。日本ではそこまでメジャーではないように思うが、世界では140万人ほど会員がいるらしく、日本でも旅好きの間では有名なサービスだ。かくいう私は3ヶ月ほど前から一人暮らしをはじめ、同時にホストとして我が家、つまり宿を提供している。先ほども述べたように無料であるため金銭のやりとりは一切ない。つまり宿を提供する側(ホスト)は完全なボランティアだ。まあその分ホスト側は変に気を使わなくていいところが気に入っている。とは言っても金銭のやりとりも無いのになんで泊めるかというと...まあ、何となく面白そうだからという程度の軽いノリでやっている(ついでに英語の勉強もしたいという理由もある)。ちなみに我が家は1Kでリビングが9畳、最大2名までを受け入れている。基本的な流れとしては、最初にリクエストが来て、それをホスト側が承認することでやり取りが始まる。(逆も多分いける。やらないけど)この承認するかどうか、つまりホストとしてその人を受け入れるか重要になるのがプロフィールだ。基本的に私は、予定さえ大丈夫であれば全て受け入れていて、すでに4人(3組)が我が家に泊まりに来たが、今回紹介するのは5人目の訪問者であるオーストラリア人女性ブラーウィンである。

プロフィール

ブラーウィン。24歳女性。オーストラリア出身。今は韓国で英語の先生をしている。韓国人の彼氏持ち(聞いた時ちょっとショックだった。てかよく彼氏この宿泊許したな。言ってないのかな?)。プロフィール写真を見た限り、ちょっとパッとしない印象を受けた。実際、過去のレビュー(CouchSurfingにはそのホスト・訪問者がどうだったか相互にレビューできる)を見ると、シャイとか、不思議な感じとか自分の予想通りのことが書かれていた。

特徴

謎のオーバーリアクション

例)ブ「どのくらいここに住んでるの?」

私「3ヶ月ぐらいかな」

ブ「アァ〜・・・!」

ブ「仕事はなに?」

私「プログラマーだよ」

ブ「アァ〜・・・!」

ブ「会社は近くなの?」

私「そうだよ、自転車で10分ぐらいかな」

ブ「アァ〜・・・!」

いや、アァ〜・・・!ではないだろ。リアクションそれしかないんか。自分の返答の3回に1回ぐらいの頻度でこれが繰り返される。正直うっとおしい(おい)。が、慣れてくると癖になって、その反応が返ってくることが楽しみになってくる。後自分の英語が通じたというサインにもなる。

経緯

前日の23時ぐらいに土日をまたいで5泊のリクエストが来た。しかも一人。私、ちょっと期待(何をだ)。私は割と寝るのが早く、大体23時前には寝ている。そのためこのリクエストを見たのは、当日の朝。リクエストに気づいてから慌てて返信するが、2日分はホテルを取ったため3泊だけ泊めて欲しいとのこと。ただし一つ問題点がある。それは帰りの便が夕方なので、家を昼頃出たいとのこと。休日だったが、その日は平日のため、私は昼まで家にいることは出来ない。つまり彼女のリクエストを受け入れるということは、日中見知らぬ外人に家を任せるということになる。冷静に考えれば、一緒に家を出ろということになるのだが、初めての女性ゲストということで浮かれた私。OKを出す。先に断っておくが、別に変に荒らされたりなどはされなかった。(もしかしたら、家に置いてあった保険証に書いてある個人情報を悪用されたりするかもしれないけど。今のところはなさそう)

第一印象

思ったより可愛い(おい)。身長低い。おとなしい。確かになんか独特の雰囲を感じる。生気がないというか、存在感が薄いというか、なんとも言い表しずらい不思議なオーラを持っている。

エピソード1〜就寝時のゴマアザラシ顔〜

1日目。大体、自分が寝るというと、相手も普通に寝てくれる。ブラーウィンもそれに従ってくれたのだが、驚いたのはその早さ。大体寝るというと、普段慣れない布団(我が家には布団しかない)と、まだ会ったばかりの人間の家に寝るということで、ドキドキしたような表情で布団に入るのだが、彼女はそんな部分を全く見せず、一目散に布団を被って目をつぶった。いや、早いな。流石に就寝にはいたっていないけど、まだ電気も消してないのに、目を瞑るか。警戒心とかないんか。あと何故か印象に残ったのがその顔。まるでいつも使ってますというか、むしろさっきからずっと入ってましたと言わんばかりのゴマアザラシのような顔で布団に入っていた。うまく言えないのだが、その顔がとても印象に残っている。

エピソード2 〜明日の予定なし〜

1日目。ブラーウィンが来た日、明日は何をするのかと聞くと何予定がないという。え、ないの?まじ?いや、俺休みだからゴロゴロしようと思っていたのに、家にいられたらできないじゃん。どっか行けよ(おい)。

エピソード3 〜謎の幸福感〜

2日目。彼女は予定なし、自分も日曜なので予定なし。しょうがなくプログラムの勉強をする。会話がないので、YouTubeで音楽を流す。ところどころに雲が見えるが、とても気持ちのいい朝。薄暗い部屋に、心地よいそよ風がふき、目の前には完全にリラックスモードの謎の外人。このなんとも奇妙な空間が、妙に幸せに感じられた。

彼女が出来たら、こんな日常を過ごしたい。そんな幸福感に見舞われた(謎)。

エピソード4 〜謎の罪悪感を感じ、二人で観光〜

2日目。彼女の方は本当に予定がないらしく、心の底から退屈そうにスマホをいじっている。もう夢も希望も何もない。息をすることさえ面倒くさい。5000兆円降って来ねえかな。そう言いたそうな顔でスマホをいじっている。あまりに退屈そうな顔をしているので、今日の予定は本当に何もないのかと聞くと、ない、ときっぱりいう。まじか・・・。

これって、俺がどっかに連れて行った方がいいのか?もはや見ているだけで、なぜかこちらに非があるような罪悪感が湧いてくる。どこか連れて行け。そう訴えてくるような顔だった。

しょうがない。行くか・・・。

私「近くに綺麗な日本庭園があるんだけど行く?」

ブ「・・・うん」

アァ〜・・・!だろ、そこは。ここだよ。ここで使えよ(多分違う)。そんなやり場なのない怒りを覚えながら。二人で行くことにした。道中二人無言も多かったけど、それなりに楽しかったし、満足しているようだった。

エピソード5 〜オーストラリアにもDAISOがある〜

2日目。せっかくなので、手作り料理を振舞ってみることにした。そのために、二人で近くのイオンに行くことにした。彼女は駄菓子が好きらしく、いくつか買っていた。またついでにDAISOにも寄ったのだが、オーストラリアにもDAISOがあるらしい。ただ日本のDAISOの方が大きいらしい。

エピソード6 〜ちょっと印象的なグッド〜

2日目。ご飯美味しい?と聞くと、グッド👍との感想をいただく。d( ̄  ̄)みたいな顔で言われたので、思わず笑ってしまった。

エピソード7 〜鍵を渡す〜

2日目。初めて見知らぬ外人に鍵を渡した。防犯の観点からみれば狂気の沙汰ではないが、すでに家に泊めてる時点もういいや、みたいな感じ。後は鍵を渡した次の日、自分は勉強会に参加するためどうしても帰りが遅くなるので渡したというのもある。まあそれでもホストが偉いんだから、それに合わせるように言えよ、というもっともな意見が飛んで来そうだが、それはなんだか横暴な気がして言えなかった。後は、まあ実際大丈夫でしょ!みたいな感じ。

そうは言っても、渡した日は家に帰るまで結構心配だった。心臓によくない。

エピソード8 〜あれ?Thank youなくね??〜

2日目。会った日ぐらいから薄々気づいていて、ここら辺で確信に変わったことがある。それは

「Thank you」がない。

当然そんなことを言われたくてホストをしている訳ではない。親切してやってんだからお礼しろよとかはおかしいし、親切の押し売りはダメだということは重々承知している。それでもやはり、時折こちらが行う親切心に対してなんの感謝もない・・・。

もしかして彼女の気に触るような発言や、行動をとってしまったのだろうか。確かにレディーファーストというような行動をところどころ取れていなかったかもしれない(店に入る前にドアを開けるとか)。

今思い出しても、言われたっけ?というぐらいない。ちょっと悲しい。そして、そんなリターンを気にしている自分の強欲さに気づき、自分が嫌になる。悲しい。

エピソード9 〜起きろよ〜

最終日。ブラーウィンが帰る日、自分は仕事のため朝から準備していたが中々起きない。ちょっと大きめの音を出しても全然起きない。いや、最後だろ、ホストに挨拶とかするだろ。おい、おい、おい・・・!

結局彼女は起きなかった(実際は起きているんだろうが)。嫌われたからかもしれないけど、なんだか悲しい。あくまでボランティア、つまり自発的にやっているだけなので感謝しろというのはおかしいのだが、目の前でそういう態度を見せつけられるのは悲しいものだ。何か悪いことをしてしまったのだろうか・・・。

ちなみに鍵は閉めた後、ポストに入れて置いてと言っていたので、その通りしてくれていた。ありがとう。

まとめ

お礼、大事。