チャーハンVSオムライス

数年前、姉とふたりのお昼ごはん。
冷蔵庫にある材料を見て姉が問う。

「チャーハンとオムライス、どっちがいい？」

シンキングタイムを経て「せーの」で答えることになり、合図とともに叫ぶ。
「チャーハン！」
「オムライス！」

・・・見事にまっぷたつ。

お互い遠慮してお互いの意見を尊重し合う。
「いいよ、オムライスにしよ」
「いやいや、チャーハンでもいいよ私」
「いやいや」
「いやいや」

この繰り返しに辟易した姉がついに叫んだ。
「そしたらどっちも作るわ！！！」

具材は同じで味付けと卵の形状を変えて念願のチャーハンを前にする私と、念願のオムライスを前にする姉。
きっと面倒だっただろうにどちらも作ってくれた姉の優しさと食い意地が垣間見えるエピソード。

そして昨日ふたたび、姉とふたりのお昼ごはん。
姉が母の言付けを私に伝える。
「ハムと卵使っていいって」

それを聞いた私、ぴーんとあるメニューが浮かぶ。
浮かんでそのまま
「チャーハン？」
と問うと笑いだす姉。

「私、オムライスって言おうと思ってた」

・・・見事にまっぷたつ。

以前はひとしきり遠慮のし合いを繰り広げた我々だったが、二回目ともなると笑うしかあるまい。ましてや、主張する食べ物までそれぞれ同じなのだから。

今回は私も「オムライスもいいな」と少々ぐらつき
姉も「チャーハンもいいな」と多少ぐらついたので、
作ってくれる担当の姉に決めてもらうことにした。そうしてオムライスに決まった。

のだが。

作る直前になって
「あーーーーやっぱりチャーハンもいいなーーーー！」
と悩み始める姉。
「醤油味食べたくなったんか〜〜〜？」
と話しかける私。

そうして結局美味しいチャーハンをご馳走になりましたとさ！

めでたしめでたし！

えりぴ
（二度あることはきっと・・・！）