シンガポールって本当に良い国なの?
人口580万人の都市国家シンガポール。
キラキラした魅力的な国!っていう印象を勝手に抱いていたけど、
ふと
「シンガポールって本当に良い国なの?」
って気になった。
ので!実際にシンガポールに行ってみましたー
シンガポールの港に入るのを待つ大量の船。
マラッカ海峡ってほんとに大事な道なんだなあー
圧巻!お金かけてるーーー
チャンギ空港は東南アジアのハブ空港で、世界の空港ランキングの上位常連。
そういや、
マラッカ海峡に位置するシンガポールは海上輸送の要衝であるだけじゃなくて、航空輸送の要衝でもある!
って、勉強した気がするなー・・・
・・・
・・・
・・・
でもさ、
海上輸送において大事な場所なのはわかるけど、
なんで航空輸送でも重要拠点になってんの???
・・・
・・・
いや待てよ、「海上輸送の要衝」ってのも当たり前じゃないよな。
だって、マラッカ海峡に面した場所って別にシンガポールだけじゃないじゃん!
なんでシンガポールのコンテナ取扱量は抜群に多いの??
なんで他の地域は海運の拠点にならなかったの?
・・・
・・・
そんな疑問を抱きつつ、
チャンギ空港のフードコートでチキンライスを食べる。
安くておいしいー
さっきの疑問はどこへやら。(→いつかまとめたいと思います)
今のところのシンガポールの第一印象は、
「空港はきれいだし、ご飯はおいしいし、シンガポールってやっぱすごいわー、いいわー」
って感じ。
だけど、シンガポールに数日滞在するうちに、
「良い国に見えるけど、
観光客やアッパー層のビジネスマンにとって『良い国』なだけなのでは?」
って思うようになりました。
ここはイスラム教徒が住んでいるエリア。
ゴミ箱がたくさん置いてあるのはなぜ???
「ゴミ箱が近くにないと、オマエラすぐにポイ捨てするだろ?」ってこと?
こちらはシンガポール政府公認の売春地区であるゲイラン地区。
「ホテル代は安いけど、治安が悪い」ってことで有名。中国、タイ、ベトナムなどからの外国人労働者が多く居住するのだとか。
ゲイラン地区にもゴミ箱がたくさん設置してあります。
一方、シンガポールのキラキラエリア、マリーナベイエリアの様子はこんな感じ。
なんか、
観光客やビジネスマンが集まるキラキラしたエリアと、そうじゃないエリアとの間に、大きな大きな壁がある気がするんです。
明確に住み分けられている、というか。
「優秀な人」のためのシンガポールと、それ以外の人のためのシンガポール
・・・という2つのシンガポールがある感じ。
そして、「それ以外の人」(≒現地人)から漂う諦めの雰囲気。。。
「俺たちは俺たちで普通の暮らしをしようぜ」「どうせ期待されてないし」的な。
気のせいかもしれんけど。
大量の防犯カメラも、現地人の犯罪を抑止するためのもの?って思えてしまう。
気のせいかもしれんけど。
★★★
たぶんシンガポールって「優秀な人に国を引っ張ってもらおう」っていう戦略をゴリゴリに推し進めている国なんだと思う。
教育制度に国家の意思が表れるよね!ってことで、
シンガポールの教育制度をざっくり調べてみたところ
早い段階(小学校卒業時)から試験による選抜が行われて「素質・適正にあった教育」がなされるようになっているらしい。
つまり、優秀なエリート層を早期に見つけ出して、適切な教育を施すという仕組みになっているということ。
また、国民から「優秀な人」を見つけ出すだけでなく、外国からも「優秀な人」を呼び込もうとしている。
これがシンガポール政府の戦略。
人口が少ないからこそ、「みんなで頑張る」のではなく「優秀な一部の人が頑張る」という方針を明確に打ち出している。
そのビジョンに共鳴する人(「優秀な人」)にとっては、シンガポールはそれはそれは良い国に思えるのだろう。
でも、そんな国において、
優秀なエリート層のルートからは外れて「優秀じゃない側の人間」「期待されていない側の人間」だという烙印を押されたら、、、
人間は諦めると思う。
「どうせ自分はトップ層じゃないし」って。
とは言っても、「優秀じゃない人たち」に貧しい生活を強いると暴動が起きるかもしれない。
そのあたり、シンガポール政府はうまいことやってる。
シンガポールの住宅は大半が公共住宅(HDB)。
これって「住居を安く供給することで、社会不安を防ぐ」ってこと???
あと、たまたま建設現場の様子を見ることができたんだけど、
そこで働いている人は、南アジアや西アジア出身って感じの人だらけだった。
「本当にきつい仕事」は国民にはやらせないことで、社会不安を防ごうとしているのかもしれない。
つまり、"こういうこと"な気がしてならなかった
↓
・シンガポール政府は「優秀な人に国を引っ張ってもらおう」としている
・そのために、教育や外国人呼び込みに力を入れている
・一方、政府は「優秀じゃない人」にはたいして期待していない
・早くから「優秀じゃない人」という烙印を押された現地人自身も社会階層の上昇をすでに諦めている
・「優秀じゃない人」の暴動を防ぐために、政府は公営住宅の供給に力を入れたり、「本当にきつい仕事」は外国人労働者にやらせたりしている
・だからシンガポールは全体として見ると落ち着いていて治安が良く「良い国」に見える
気のせいかもしれんけど。
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