なお髪色は安定しないものとする

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なお髪色は安定しないものとする。

美容室に月一で通っている。
行くたびにブリーチ2回とカラーをしている。
髪色を月一で変えている。
理由は簡単だ。
プリキュアになりたいからだ。
ちょっと嘘をついた。
本当は心の武装をしたいからだ。

鏡は人をあらわにする。
その日のコンディションが現れるし、浮腫んでいるとテンションが下がるものだ。
それに加えメイクを失敗するとしにそうになる。
髪型だってそうだ。
性格と同じでうねりにうねっている私のこの髪はどれだけアイロンで伸ばしてもまっすぐにはならない。
カールにしてもすぐに落ちる。
これは技術の問題だと思っていたが美容師さんがしてもそうなっていたので髪質だ。
毎日コンディションがいいわけではない。
完璧なんてないし、妥協できるレベルは何年かに一回だ。

鏡は毎日見なければ生きていけない。
顔に化粧水を塗るにも、歯を磨くにも鏡が目の前にある。
自然と視界に自分の姿が映る。
その度に「今日はこの程度か」と少し落ち込む。
そんな時に髪を染めていれば髪色に目が行く。
自分の思った通りの髪型になると、とても嬉しい。
どんなに苦しくても鏡を見るだけで嬉しさを手に入れられる。

これを心の武装と呼ぶ。
好きな服や好きなメイク、好きな髪色で私は少しだけ強くなれる。
最近はここ数年で激太りした体重も少しずつ落ちてきた。
服を着るのが楽しい。
メイクも上手く行かない日もあるが好きな色をつけれるのはとても楽しい。
まだまだ強くはないけれど私は少しずつ心の武装をしている。

心の武装は何も見た目だけじゃない。
好きなもの、誇れるものがあれば、それがどんなに周りからバカにされるようなものでも心の武装だ。
私は心を強くしてくれるものをたくさん知っている。
けれどそれを超えるくらい辛いことが多い。
楽しい生活を毎日送るにはもっと強くならなければ。
だから私は最終的にプリキュアになりたい。
だから私は髪色を変えていく。