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息子が家を出た日

2021年3月、息子は夢をかなえるために1人暮らしを始めました。

自分でも、こんなに寂しくなるとは思っていなかったというのが正直な思い。

私が分析する「私」は、1人でどこでも行けるタイプの人間だし、実際、シングルマザーとして10年ほど生きてきたし。

子どもたちが大きくなったら、好きなところに遊びに行ける~なんて子どもたちが小さい頃は思ってました。


でも、実際、その時を迎えたら、それはそれは、とても寂しくて。

こんな思いをするくらいなら、子どもを育てるのは素晴らしいことだけど、結局離れないといけなくなるなら、寂しすぎる!と思ったくらい(笑)


不思議なものですよね・・・

息子が不登校だった頃は『私がいない方が・・・』『息子と離れた方が・・・』なんて自分から離れることを考えていたのに。


不登校状態だったり、喧嘩してる状態だったら、きっとこれほど寂しくないと考えると、人間って勝手なものだなとつくづく思いました。


数日前からの私

引っ越しの日は、約半月前に決定していました。

その日から、あれこれ必要なものをリストアップ。


息子が一人暮らしを始めたら、ご飯を作る量も減るし、洗濯する服の量も減る

「○○買ってきて」なんて急に言われることもない


そうやって前向きなことを考えつつも、やっぱり寂しい。

でも、本人の前では、ただただ我慢。

今から夢を追って進もうとしている息子を笑顔で送り出したかったし、重めの彼女のようなこと、したくなかったのです(笑)


でも・・・

家を出る二日前に趣味であるギターを持ってダイニングに来て

「ギター弾いたるわ!」

と弾いてくれた息子に、私は我慢できませんでした・・・


涙が湧き出してくるのを必死にこらえ、隠していましたが、途中で隠しきれないと思い、言いました。

「寂しくなってきた~~(泣)」


ストレートすぎますよね(笑)


でもそう言ってしまえば、そのあとは涙を隠す必要はなく、泣き放題(笑)


そんな私に息子は、あきれて笑いながら

「俺、もう18なんやで?普通に家出る年齢やん!」


「それは分かってるし、○○が自分の道を決めたのは嬉しい!

でも寂しいものは寂しいのよぉ~」


これが親の行動と台詞かっていうくらい素直な思いをぶつけ、ティッシュで涙と鼻水を拭きました。

(それでも、息子自身が決めた道を応援する気持ちは伝わったかなと思ってます)


親としての思い

私が泣いてたことを息子がどう思ったのかはよく分かりませんが、親としては

一緒に住めなくなる

うちの息子の場合は、もう帰ってこないかもしれない

という現実的な寂しさと


前しか向いていない息子に必要のなくなる自分

という精神的な寂しさがありました。


まだ18歳なので、何かの手続きの時には、保護者欄に名前を書きますが、それも徐々に無くなっていくはずで・・・。

そうなると、親としての自分の存在価値はどんどんゼロになっていくんですよね。


でもそれは当然のことで、私自身もそうやって今につながっています。

生まれたばかりの頃は、24時間私と一緒の世界。

保育園へ行きだして、私の知らない時間が増え始め

学校へ行きだすと、話してくれることも少なくなる。

そして、手の届かないところへ・・・


本当、切ない話です。


この気持ちを通して、私は自分が思ってるより子育てを頑張ってきてたんだなと気づきました。

子どものためにすべてを捧げてきたなんて言わないけど、やっぱり生活の中心は子どもたちだったんですよね。


これからの私

娘も数年後は一人暮らしをする予定です。

そうなると私も一人暮らし・・・。


1人になってもまだ私の人生は続いていくし、子どもたちの世話になる訳にはいかない(これは私のプライドかな?)


数ヶ月経った今も息子と離れているのは寂しいけど、この寂しさを抱えつつ、次のステージに向かう準備をしようと今は思っています。

その一つが、最近始めたオンラインの英会話。

趣味というより、自分のスキルアップをしていこうと決めました。

塾講師をしていて、改めて自分の弱点が英語のスピーキング力だと実感しているのです・・・。


まだまだどうなるか分かりません。

でも、息子が夢を叶えるその日まで

私は自分らしく生きていかないといけない

と強く思っています。

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