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つわり、人生初の挫折

今日はつわりで苦しんでいた時期についての記録をする。
5月頃に3日間くらい1日ごとの記録を残していたのだけれど、結局そのあと悪化して記録どころではなくなったので改めて。

症状など



一言にまとめると、生きてるのがつらかった。死にたいのではなく、生きてるのがつらい。

とにかく毎日気持ちが悪い。
私の場合は24時間ほぼ常に二日酔いという状態が3ヶ月続いた。

「ウッ」って口元を抑えてトイレに走る...という余裕もなく、常にビニール袋を携帯していた。

つわりの症状には個人差があって、私の場合は以下が主な症状だった。
(妊娠は病気ではないが、あえて「症状」と書く)

・食べると気持ちが悪くなる
・空腹だと気持ちが悪くなる
・洗濯用洗剤や金属、ステンレスの匂いで気持ち悪くなる
・歯ブラシなどを口に入れると吐きそうになる

ん?ちょっと待って。
「食べると気持ちが悪くなる」と「空腹だと気持ちが悪くなる」って何?

...書いてある通りで、空腹だと吐き気がして、かといって食べたら食べたでまた吐き気がする。
矛盾!

食べられるものも限られてて、一時期は白米もしんどかった。
あとウィダーインゼリー的なものも即吐き気だったのでNG。
加えて、先週は食べられていたものが今週はなぜか食べられない(食べると吐き気に繋がる)ということもしょっちゅうで、夫は相当苦労したと思う。

鍋やシンクの匂いがきつかったので、当然料理もほぼできず、つわり期間中は夫とUberに大変お世話になりました。
令和の妊婦で良かった。

洗剤とか、今までの人生で臭いと思ったことのないものの匂いもきつくなって、世界に拒絶されているような気分だった。

人生初のメンクリ受診、休職

上記の症状をやり過ごして2ヶ月経った頃。
6月末に精神の方が参ってしまい、仕事を約2週間休んだ。

大変ありがたいことにリモート勤務が許される仕事に就いているため、妊娠が分かってからは毎日在宅勤務をさせていただいていた。

けれどもいかんせん本当に四六時中体調が悪くて、仕事のパフォーマンスは最悪だった。

遅刻や早退、欠勤も増えてしまい、私ってお荷物だなあという気持ちと罪悪感しかなかった。

何よりつらかったのは、好きだったはずの仕事が苦痛になってしまっていたこと。

運がいいことに私は今の職場や仕事が好きなのだけれども、つわりの期間は本当に本当に勤務がしんどくて。
そのことがつらいのと、身体のコントロールが効かないのがしんどいのとで、6月末には毎日泣きながら仕事をするようになっていた。

見かねた夫がメンタルクリニックに連れていってくれて、一旦仕事から離れてみたら?という提案をもらった。

つわりがきつくても働いている人は沢山いるのだ!私も頑張らなきゃ!という気持ちでいたけど、先生の「毎日体調が悪い中働くのは普通にしんどいよね」的な言葉に納得して、上長に相談をして2週間のお休みをいただいた。

上長はじめ職場の人は皆さん本当に良い人ばっかりで、突然の休職にも関わらず優しい言葉を沢山いただいた。
ありがたさと申し訳なさで、また少しつらくなったけど、今は本当に感謝しかない。

休職中は基本寝ていることが多くて、元気なときは学生時代の友人と電話をしたり、ネトフリでヴァイオレットエヴァーガーデンを見たりして過ごした。
(荒んだ心に潤いをくれてありがとう)

全体的に体調が辛かったのであまり記憶がない。
貧血のために週何回か注射に行くことになっていて、産婦人科の看護師さんとの会話がほぼ唯一の社会との繋がりになってた気がする。
この頃が1番生きてるのがつらかった。(物理的に)


復職!つわりの終息

2週間のお休みを経て、職場に復帰した。
つわり自体はまだ続いていたものの、気持ちの方はだいぶ復活していたので仕事をさせていただくことにした。
ちょこちょこ休憩を挟みながらではあるものの、フルタイムでの勤務が再開。
相変わらず体調は苦しかったけど、なんとか働いていたような記憶。

結局つわりが終わったのは7月下旬。
長い長い3ヶ月だった。

大袈裟と思われるかもしれないけど、つわりは私の人生で一番の挫折だったかもしれない。
今までなんだかんだそれなりに努力が実る人生を歩んできた中で、初めての「どうしようもなく思い通りにならないこと」だった。
仕事どころか、寝食をはじめとした人間として最低限の生活がままならない。
こんなに思い通りにできないことは初めてだった。
妊娠のことを伝えていない人の方が多かったので相談できる人もあまりおらず。
ひたすら吐き気の波が収まるのを待っていた日々。

妊娠がわかった当初は「産むまで仕事も全力でやる!」と意気込んでいた。
だけど私の場合それは叶わなかった。

つわり真っ只中のとき、こんなツイートを残していた。

仕事だけじゃなく、家族と人生全体のバランスを見ながら
理想は何か、理想に対して現実手が回るのはどの程度か、という整理をしないといけないみたい。
少なくとも自分で納得する整理をしないと、一生うだうだしてしまいそう。

不甲斐なさも感じているけど、べびちゃんが産まれる前に自分の限界にぶち当たったのは良かったと思う。
もちろん全部を全力でできたら、とても素晴らしいことだ。
実際やれてる人も世の中にはいるだろうし。
だけど私の場合は難しかったみたい。
とはいえ難しいなりにやっていかないとはいけないわけで。
そうすると、物事に優先順位をつけていくしかない。
そのことに気が付くことができたのは今思い返すと良い経験だった。
(つわりは二度とごめんだけどね)

結び

私自身が体験したこと、感じたことを書いたけど、つわりの期間は夫にとってもすごくすごくつらい日々だったと思う。
本人も「あの頃はきつかったね〜」とよく言っている。
毎日帰ってきて、体調と機嫌どっちも地の底に落ちている妻が待っているってたしかに最悪だよね。
本当に申し訳なかった&ありがたかった。

つわりは妊娠初期、お腹もそこまで大きくなっていない時期にピークを迎えることが一般的だそうです。
(中には産むまで続く超ハードモードな方もいるらしい...)

見た目では妊婦だとわからない時期である上に、どんなに体調が終わっていても妊娠=病気ではないため、「赤ちゃんが元気な証拠だよ〜」など色々ポジティブなことを言われる。
(その通りなのかもだけど、つわり自体はきついんじゃ〜泣、と思っていた)

妊婦は飲める薬に制限があるし、そもそもつわりには特効薬がない。

気遣ってくれた夫、本当にありがとう。
全然食べてないのに育ってくれたべびちゃん、ありがとう、天才。

心配してくれた両親と義実家、ありがとうございました。
お休みさせてくださった会社の皆さん、ありがとうございました。
励ましてくれた産婦人科の先生と看護師さん、ありがとうございました。
電車で席を譲ってくれた人、ありがとうございました。

根本的にできることは少なかったけれど、色んな人の優しさの積み重ねで、なんとか乗り越えられた3ヵ月でした。

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