出産レポ②無痛分娩の処置から生まれた翌日まで

①の続き。

無痛分娩処理

15:00ごろ
7-8cmくらいまで子宮口が開いたとのこと。無痛のための部分麻酔、カテーテル挿入、導尿など実施。やる前に確認されたので想像できる痛みmax10中の6〜7くらいの痛みと表現した。針を刺す前の麻酔が痛いと聞いていたがそれはそこまででもなかった。その後太い針をいれるときは死ぬほど背骨あたりをグリグリされる感覚があったし、そのために陣痛中に丸まって動かなくならなきゃいけなくて、マスクもあって息がまじでうまくできなくてつらかった。たぶん2回くらいやり直したっぽいがひたすらぐりぐりが続く感じなので息以外はそこまで辛くなかった。うまくいったらしく麻酔を流したところ冷たい感じがフワーとした。

16:10くらい?かなりいい感じに麻酔が効く体質だったらしく、6-7くらいあった痛みが全くなくなる。麻酔の状態を確認するために冷たい瓶でチェック。胸下から感覚が鈍く、冷たさもあまり感じず。すこし張る感じはわかるが全然痛くなくなった。かがくのちからってすげー!!!!!ここが無痛分娩のハイライトだった。

この辺からのメモは怒涛の展開だったのでその後書いたもの。時間とかおかしいかもしれないけどやっぱり無痛分娩の恩恵数十分しか平穏に受けてないなとはおもう…。

帝王切開準備

16:30
突如現れた先生による内診。人工破膜したにもかかわらず赤子が降りてこず陣痛のタイミングでバイタル下がっており、帝王切開を勧めますとのこと。
流石に普通に産みたいと思っていたのでその旨伝えるが必要であれば帝王切開でもいいと思っていたため、17:00時点でまた確認しましょう、ただ諸々の手術の準備は並行して行いますという先生の説明に頷いた。
レントゲン撮ったり採血したりモニターつけたりなどもろもろする。水をとる量が少なかったらしく血がすぐ固まって+左腕があんまり血管見えなくて死ぬほど採血に失敗する。申し訳ない。
読むべき同意書が多かったがこの時点は無痛の恩恵をかなり受けていたので冷静に対応できてよかった。少なくとも子が大丈夫なように、お腹の張りにあわせて深呼吸して出来るだけ酸素を赤子に送ることを意識した。

17:00すぎごろ
再度内診。子宮口6cmまで逆戻り。赤子の心音は若干回復したが、降下も進む気配がなく芳しくない状況なので18時開始として帝王切開の準備をしますと通達される。夫にくるように電話で指示。手術でも呼ばれるとはおもっておらず慌てられる。
手術着に着替えさせられて無痛の麻酔から帝王切開のための麻酔に入れ替える。足まだ動きますけど大丈夫!?などなどわからないことをめちゃくちゃ麻酔科の先生に確認しまくる。いま思うと煩い患者で申し訳ない。足が動かなくなるのは最後らしく、感覚は先になくなるから大丈夫ですよとのこと。安心した。

18:00前
全て準備が整ったところで最後の内診。相変わらず変化なしとのことで帝王切開の判断が出る。
もうほぼ分娩台から動けないのでえいやとストレッチャーにのせてもらう。半分感覚ないけど結構こっち来られますかとか言われるのでがんばった。
エレベーターを待つ間に夫が奇跡的に間に合ったので手を握っていってきますをした。ちょっと安心して泣きそうになった。そのままゴロゴロ手術室に運ばれて手術開始。

手術にて誕生

台に乗ってからはまず冷たい瓶をあてて麻酔が効いてるかのチェック。わりと胸の方まで感覚がないので不安になったが息はちゃんとできるし手先が動けば大丈夫とのことで、そこから怖くてちょくちょく自分で指を動かしてチェックしてた。本格的に切る前に噂に聞く痛みチェック。「これ痛いですか?」「痛くないです。」「よかったです相当痛いことしてます。」という会話をした。なにしてるのか気になったが聞く勇気はなかった。

そして多分6時十何分かに執刀開始。なんか始める前に先生や立会担当がお互い挨拶して何科の誰か、何時かを確認していてすごくドラマみたいだった。
開始直前から開始後、麻酔の影響か震えが止まらなくなる。怖いという感じもそんなになかったのに手と口がすごく震えて歯がガタガタいった。手が動けば大丈夫、をずっと頭で考えて手をちょいちょいグーパーしていた。
執刀からしばらくお腹と肋骨ををぐいぐい押されている感じがしたが特に痛みはなし。切られている感覚があると聞いて想像した感じではなかったので助かった。本当に切られてるのがわかるくらいの麻酔の効き方だったら怖くて気を失っていたとおもう。
しばらくして子供が取り出された(生まれた)。おめでとうございます、と口々に言われる。数十秒後に元気に泣く。そうか、産まれたのか。若干目が潤んだと思う。執刀開始から10分とかそこらで産まれたのでマジでめちゃくちゃ早いなと思った。すぐ後に胎盤が取り出される。さよなら、インスリンの効きを悪くして私を苦しめた胎盤氏。
その後はずっと縫合していたが最中、麻酔の影響で?気持ち悪くて2回吐いた。誤嚥せずちゃんと吐けてよかったし結構スッキリした。

しばらくしてある程度きれいにされた赤子が顔の近くにやってきたので対面した。第一印象は、ウワッ私に似てる…と、頭めちゃ長!だった。おもったよりしわくちゃではなかったし、元気そうな顔をしていた。(実際元気だったらしい)あと手が異様に白いのが気になった。ほんの数十秒の後、処置のために連れて行かれた。
その後もお腹をチクチク縫われ、全部で1時間くらいの手術が終わった。先生から、結果的に頭が引っかかっていましたねということと、帝王切開なので次の子供はokだが3ー4人となると厳しいよ、という話をされた。

終わった後ちょっとした術後回復待機用?のスペースに移動してあったかい器具かなにかをかけてもらう。その後部屋へ移動。夫はコロナ対応で面会禁止だったが私が手術していた間に特例で一瞬だけ子供と会えたらしい。心配そうな顔でお疲れ様、と言ってすぐに帰っていった。

術後の諸々

・部屋に戻ってから翌朝まではずっと看護師さんが定期的に点滴変えたり点滴の針の位置かえたり(点滴が漏れていた)血中の酸素濃度チェックをしてくれた。足には血栓予防の空気を送るポンプみたいなのがついていて一晩中カチカチシュコシュコ稼働していた。夜中も2回くらい気持ち悪くて吐いた。多分これも麻酔の影響か。

・翌朝、血圧等諸々の測定と体の清拭。子宮の戻りチェックとしてお腹をぎゅうぎゅう押されたが一応傷があるしそもそもお腹の上の方も痛くてとにかく深呼吸で痛みを逃すしかなかった。悪露が気持ち悪い。

・病室に連れて来られた子と対面。思ったより体がボロボロらしく、ベッドを起こされたときにむりやり自分でも体を起こそうとしてかなりフラフラになってしまった。ほぼはじめましての我が子は頭が丸くなっていて安心したのと、思っていたよりずっと可愛くみえてびっくりした。あと小さかった。(私の基準では。ただ顔も体も比較的しっかりしていると言われていた)初授乳するもうまくいかず+母乳分泌はなかった。

・手術翌日は拭いてもらった後も全身が痒く、アイスノンで冷やしてしのいだ。次の日は全然問題なかったたので麻酔か何かの影響だったのかもしれない。ひどければ薬出せますとのことだったが蕁麻疹よりはまだマシな、ギリギリ我慢できる程度のかゆみだった。

・さすがに起き上がる、寝っ転がる、立つ座るで痛みが走った。ただ手術翌日には歩行してトイレまでよろよろ行ってよろよろ帰った。おもったよりは傷もいたくなかった気がするが不自由さはかなりあった。術後2日くらいまではそろそろ歩きだったが、助産師さん曰く動けるようになるまでの回復がかなり早いらしく、痛みに強いんですねと言われた。

・コロナ対策として入院期間の短縮がとられていたため、帝王切開であっても産後4日で退院することになった。体の回復のこともあり、長くいてもokとのことだったが早く帰れば夫の休暇とも重なって自宅に慣れることができることから短縮の期間のみで退院した。

まとめ

当初想定していたよりかなり盛り沢山の処置を受けることになり、かつ立会不可というコロナ下ではよくある状態だったが、お産そのものは母子ともに健康と言えるお産になって本当によかった。産後の授乳や育児関連のフォロー含め病院の方々には感謝しかない。

わたしは結果的に無痛分娩かつ経膣分娩としては産めなかったけど、無痛の処理があったからこそすぐに帝王切開できて、子供も無事だったとプラスに考えている。

あの無痛分娩に切り替えた後の数十分、たしかにあのまま(多少のプラスの痛みはあったとおもうが)最後まで産めるようだったら無痛分娩に15万払う価値はあるんじゃないか。少なくとも、わたしはかなり冷静に手術の同意書を読んで理解できたので理性が残ることは保証できる。もしかしたら痛みに強いとか麻酔が効きやすいとかの要素があったからこそ痛みが劇的に改善したのかもしれないが、個人的には、痛いのが不安で相場の10万くらいを出せるならそこまで深く考えずに決めてしまってもいいんじゃないかなとおもった。

とにかく誘発、無痛、帝王切開にしろ、「かがくのちからってすげー!!!!!」というお産だった。

猫と子と夫と私のおやつ代になります